TAMRON LENS BLOG

ハヤタ・カメララボさんのFacebookで、タムロンの新SPレンズ35mm F/1.8で八ヶ岳で撮影した天体写真が掲載されました。ぜひFacebookページでご覧ください。
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また、ハヤタ・カメララボの根本泰人さんには、タムロン「星空風景フォトコンテスト」の審査員をお願いしています。只今、フォトコンテストは応募受付中です。タムロン・レンズ・ブログにも根本さんに寄稿していただいた天体写真の記事がありますので、ぜひご覧ください。

根本泰人さん寄稿の「タムロン・レンズ・ブログ」天体写真の記事をまとめて見るにはこちら
http://www.tamronblog.jp/category/撮影ガイド/根本泰人/

タムロン「星空風景フォトコンテスト」のサイトはこちら(応募作品一覧を公開中)
http://tamron-hoshi-con.jp/

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―ご注意―(必ずお読みください)

M31

秋の夜空に大きく見えている渦巻銀河、アンドロメダ座大星雲M31です。
月の5倍ほどの大きさがあるので、写真に写すと見事な姿を楽しめます。
高解像度のフルサイズデジタル一眼レフを使用して、鮮明な画像が撮れました。四隅まで星像も良好です。

◎2014/9/21(福島県いわき市):M31
焦点距離:600mm 絞り:F/6.3 Nikon D800E シャッタースピード:120秒 ISO感度:3200 30コマ、ダーク10コマ

 

今回は、撮影と画像処理のポイントについてご説明します。
まず露出については、カメラのノイズ特性を考慮しつつISO800~3200くらいで、
空の状況と対象天体の明るさなどにより、数十秒から十数分という時間をかけて撮影します。
フィルム時代は1枚に数十分から数時間かけるのが普通でしたが、デジタル時代の今は感度をあげられることと、
画像処理で多数のコマを重ねて処理することが一般的になっているため、比較的短時間の撮影を行っています。
それにより風などの影響による追尾不良や、飛行機や人工衛星の写り込みの影響なども軽減することができます。
また撮影はRAWデータで行うことで、撮影画像のクオリティを維持し、後の画像処理結果での画質の劣化を防ぎます。

 

NGC2337 B

オリオン座の左隣にあるいっかくじゅう座のバラ星雲NGC2237-2239、2246です。
この星雲は肉眼では観察が困難ですが、写真では美しい姿を見せてくれます。
散開星団NGC2244と重なっています。

◎2014/1/2 (福島県いわき市)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) EOS Kiss X5改造機 絞り:F/6.3 シャッタースピード:180秒 ISO感度:3200 14コマ、ダーク10コマ、フラット10コマ、フラットダーク17コマ

 

M42 B

冬を代表する星座、オリオン座で輝く大散光星雲M42とM43です。

◎2014/9/28(福島県いわき市)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:120秒 ISO感度:1600 25コマ、ダーク10コマ、フラット20コマ、フラットダーク20コマ、バイアス20コマ

 

宇宙からの光はごく淡いので、できるだけ暗い場所へと移動して撮影するほうが有利です。
最近はカメラの性能が向上し、特殊な帯域の光だけを通過させるフィルターを併用することで、
東京のような世界有数の光害地でも、明るい天体はそれなりに写せるようになってきました。
画像処理技術の発展も大いに貢献しています。

 

M42-TOKYO

東京のような光害で暗い星がまったく見えないところでも、撮影条件や画像処理の方法を変えることで、
ある程度天体の姿をとらえることができます。オリオン座大星雲M42です。

◎2013/12/29 (東京都江戸川区)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:5秒 ISO感度:3200 80コマ、ダーク10コマ

 

撮影した画像は、そのままではほとんど淡い天体の姿がわかりません。
数コマから数十コマ、場合によってはそれ以上撮影した画像を重ね合わせる(スタックする)ことで、
淡い天体の姿をあぶり出す作業を行います。
このとき撮影した画像とは別に、画像のノイズを減らしたり、口径食の影響を軽減したりするため、
ダーク、フラット、バイアスなどとよばれる画像を用意して、撮影した画像に重ねて処理します。
スタックした画像はレベル調整やトーンカーブ調整からはじまって、レイヤー処理、マスク処理などを行います。
RGB三色分解して色別に画像調整を行いますし、特殊な科学的画像復元処理も併用します。
天体写真は極めて淡い光を扱うのでノイズとの戦いになるため、
高度なノイズ軽減処理を行う専門ソフトウェアの力を借りることも良くあります。
天体画像処理専用のソフトも、海外ではいくつも開発されています。

 

DSC6688

冒頭のM31の写真の元の画像です。
1枚ではこの程度にしか写っていませんが、何枚も重ねることで、淡い部分を描出していきます。

◎2014/9/21(福島県いわき市)
焦点距離:600mm 絞り:F/6.3 Nikon D800E シャッタースピード:120秒 ISO感度:3200

 

LOVEJOY

2013年秋~冬にかけて出現したラブジョイ(Lovejoy)彗星(C 2013/R1)の写真です。これは1枚撮りです。

◎2014/1/3(福島県いわき市)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:120秒 ISO感度:3200

 

LOVEJOY2014Q2

現在夜空で輝いている新しいラブジョイ(Lovejoy)彗星(C 2014/Q2)の写真です。
東京都内でも双眼鏡で観察できます(1/5現在)。これは41コマの画像を彗星の核を基準にしてスタックしています。
この写真が掲載される頃は、大きく姿が変わっているかも知れません。

◎2014/12/23 00:53JST頃から(福島県いわき市)
焦点距離600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3開放 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:30秒 ISO感度:3200 41コマ、フラット14コマ、フラットダーク10コマ

 

天体写真は一般的な写真撮影とはかなり違う分野ですが、
宇宙の神秘を写真におさめるのは大いにチャレンジしがいがあります。
この連載を通じて、皆さまの天体写真への興味を呼び起こすことができれば大変嬉しく思います。

 

Profile

根本泰人(ねもと・やすひと) クラシックカメラの修理専門店である有限会社ハヤタ・カメララボ取締役。40年以上に渡り、天体観測や写真撮影を続けている。
「メシエ天体ガイド」アスキー出版局(1993)、「メシエ天体アルバム」アストロアーツ(2004)、
「DVDで始める天体観察入門」アストロアーツ(2008)、「ビジュアル星空案内」 アストロアーツ(2011)、
「世界ヴィンテージ・カメラ大全」東京書籍(2012)等、著書多数(いずれも共著)。

 

根本泰人さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 150-600mmスペシャルサイト:http://www.tamron.co.jp/lineup/a011/index.html

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―ご注意―(必ずお読みください)
M45

「すばる」の和名で有名なおうし座のM45 プレアデス星団です。
肉眼でもよく見えますが、望遠レンズで撮影すると星団をおおう青い星雲が見事です。

◎2014/12/22(福島県いわき市)
焦点距離600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3開放 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:180秒 ISO感度:1600 12コマ、ダーク10コマ、フラット11コマ、フラットダーク10コマ、バイアス10コマ

 

馬頭

馬頭星雲はオリオン座の三つ星の一番左ζ(ツェータ)星アルニタクのすぐそばにある有名な暗黒星雲です。
左下の散光星雲NGC2024は「燃える木星雲」と呼ばれています。

◎2014/12/22(福島県いわき市)
焦点距離600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3開放 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:180秒 ISO感度:3200 20コマ、ダーク10コマ、フラット11コマ、フラットダーク10コマ、バイアス10コマ

 

M51

春の夜空で楽しめる渦巻銀河、りょうけん座の子持ち星雲M51です。

◎2014/1/2 (福島県いわき市)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:60秒 ISO感度:3200 14コマ、ダーク10コマ

 

星空にレンズを向けると、様々な天体の美しい姿を写真に撮ることができます。
TAMRON SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USDの焦点距離は、
よく知られた大きめの天体を軽くクローズアップするところから、本格的にとらえるところまで対応できます。
天体写真撮影用の天体望遠鏡(特に天体写真鏡「Astrograph」とも呼ぶ)は、
とても高性能なレンズですが非常に高価です。
SP 150-600mmは、手頃な価格にもかかわらず、
天体写真鏡と比べてもあまり遜色のない写真が撮影できるのは大きな魅力です。

 

M8 B

夏の夜空で楽しめる大散光星雲、いて座の干潟星雲M8です。

◎2014/7/26(長野県諏訪郡原村)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:120秒 ISO感度:1600 25コマ、ダーク10コマ、フラット20コマ、フラットダーク20コマ、バイアス20コマ

 

NGC7000

夏の夜空に輝く散光星雲、はくちょう座の北アメリカ星雲NGC7000です。
肉眼ではよくわかりませんが、撮影すると北アメリカ大陸そっくりの姿が浮かび上がります。
焦点距離を300mmとして全景をおさめてみました。

◎2014/9/21(福島県いわき市)
焦点距離:300mm(35mm判換算:480mm相当) 絞り:F/5.6 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:120秒 ISO感度:3200 25コマ、ダーク10コマ、フラット10コマ、フラットダーク10コマ、バイアス10コマ

 

NGC6960

はくちょう座の網状星雲の一部です(NGC6960)。超新星爆発の残骸が光り輝いているものです。

◎2014/9/28(福島県いわき市)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:180秒 ISO感度:1600 30コマ、ダーク10コマ

 

天体写真の撮影は様々な対象に応じて様々な技法があり、
撮影方法からはじまって撮影した画像の後処理まで一通り扱った海外の専門書なら数百ページの分量の解説となります。
ここでは当ブログ記事に掲載した写真を私が撮影した方法について、ごく簡単にご説明することにいたします。

 

まずは機材についてご紹介します。天体写真を撮影するには、赤道儀が必要となります。
地球が自転しているため天体は夜空を移動していますから(日周運動)、天体を追尾する必要があります。
赤道儀には搭載するレンズやカメラを支える十分な耐荷重性能と、日周運動を正確に追尾する精度が必要です。
長焦点側の600mmで使うためには高い追尾精度が要求されるため、
赤道儀の動作を制御するオートガイダーという装置を併用します。
これはガイド鏡とよばれる小型望遠鏡に恒星像を撮影する高感度ビデオカメラを装着、
その恒星像が基準位置からどの程度ずれたかをリアルタイムで計測して、赤道儀の動作を制御する装置です。
これにより数分から数十分という長時間の露出でも、天体を完全に静止した状態で撮影できるようになります。

 

DSC6604

撮影準備中の様子です。赤道儀の上にSP 150-600mmとガイド用小型望遠鏡を平行に載せています

 

カメラについては、天体撮影用に改造したデジタル一眼レフカメラを使用しています。
例えば、通常のカメラのセンサーから青色をした色調整用のフィルターをはずすことにより
通常のカメラでは良く写らない、赤~ピンク色をした散光星雲などの天体を
明瞭にとらえることができるようになります。
これらの天体は宇宙に大量に存在する水素ガスによる光を放っていますが、
そのスペクトル域を無改造のデジタルカメラでは良くとらえられないのです。

 

M52

秋の夜空に見えるカシオペア座の散開星団M52と、その近くにある赤い散光星雲NGC7654です。
NGC7654はシャボン玉星雲と呼ばれています。

◎2014/9/21(福島県いわき市)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:120秒 ISO感度:3200 25コマ、ダーク14コマ、フラット10コマ、フラットダーク10コマ、バイアス10コマ

 

二重星団

秋の夜空で楽しめる散開星団、ペルセウス座の二重星団NGC 869とNGC 884です。双眼鏡でもよく見えます。

◎2014/9/21(福島県いわき市)
焦点距離:600mm 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:60秒 ISO感度:3200 21コマ

 

レンズのピント合わせは慎重に行わなければなりません。
明るい恒星を写野にいれて、ライブビューで最大に拡大してピント合わせを行っても、
撮影結果がピンぼけになることがあります。
これを避けるためバーチノフマスクなどの、ピント調整用の道具を併用します。
なおタムロンSP 150-600mmに限らず、フローライトやEDガラスを使用したレンズは、
外気温が変化するとピントがずれますので、常に気温をモニターし数度変化したらピント合わせし直すようにします。
また使い始めの時にレンズが外気温に順応していないと撮影中にピント位置がずれていきますので、
撮影開始前30分から1時間程度は撮影環境に置いて気温に馴らす必要があります。
また撮影する対象を変えるたびに、ピントを確認するようにします。

 

さらに撮影の時に生じる様々な問題を解決するための準備が必要です。
湿度が高い晩にはレンズ表面に結露が生じてしまい、星像がにじんでしまいますので、
露よけのフードとヒーターが必要になります。
長時間露出をさせるため外付けのコントローラーを使用するか、
パソコンと接続してコントロールソフトからカメラを制御する必要があります。
次回は撮影と画像処理のポイントについてご説明します。

 

Profile

根本泰人(ねもと・やすひと) クラシックカメラの修理専門店である有限会社ハヤタ・カメララボ取締役。40年以上に渡り、天体観測や写真撮影を続けている。
「メシエ天体ガイド」アスキー出版局(1993)、「メシエ天体アルバム」アストロアーツ(2004)、
「DVDで始める天体観察入門」アストロアーツ(2008)、「ビジュアル星空案内」 アストロアーツ(2011)、
「世界ヴィンテージ・カメラ大全」東京書籍(2012)等、著書多数(いずれも共著)。

 

根本泰人さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 150-600mmスペシャルサイト:http://www.tamron.co.jp/lineup/a011/index.html

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―ご注意―(必ずお読みください)
前回までの連載のとおりに撮影しているにもかかわらず、
全てのコマが鮮明でない、ブレた感じがある場合の対処法を今回はご紹介します。
まず全体がぼけたような画像となってしまった場合、ピント合わせがきちんと行われたか確認が必要です。
AFで撮影した場合には、カメラとレンズのマッチングに問題があって
微妙なピントずれを起こしている可能性がありますので、MFでしっかりピント合わせをし直してみます。
次にシャッター速度が同じになのに画像によって鮮明さが異なる場合には、
シーイングが変化していてその影響が現れていることが考えられます。
シーイングが良い時と悪いときの像の鮮明さは驚くほど違います。

シャッター速度が速い画像は比較的鮮明、遅い画像がぼけている時は、カメラブレを疑います。
実はこの問題はカメラの機種間で違いが大きく、ぶれやすいカメラとぶれにくいカメラがあります。
たとえば、電子先幕シャッターを備えているカメラは、
この機能を使用すると撮影開始時にミラーも機械式シャッターも作動しないためカメラがぶれにくく、
鮮明な画像を撮ることが可能です。
感覚的には電子先幕のカメラでは1/30sec以下でもきれいに撮影できるのに、
機械式シャッターのみのカメラでは1/500secでもぶれてしまうことがあります。
これは撮影結果を左右する本質的な問題ですので、もしこれから天体写真を撮られるのであれば、
どのカメラを使用するか、厳密に検討されることをお勧めします。
なおミラーレス機にも電子先幕を備えているカメラがあります。
ミラーレスですから、撮影の際の振動がまったくなく、シャッター速度が遅くても鮮明な写真を撮ることが可能です。
使用するカメラの機能や使い方は、よく調べておきましょう。

撮影した画像は、現像ソフトあるいは画像処理ソフトで、調子を整えます。
画像調整のやり方は人それぞれだと思いますが、月の画像調整で必要なのは、明るいところから暗いところまで、
階調が豊かに表現されるように、明るさやトーンを調整することです。
実際に処理するとわかるのですが、特に欠け際と明るいところのバランスが難しく、
欠け際を明るく出そうとするとハイライトの部分が飛んでしまったり、
反対にハイライトをきれいに出そうとすると欠け際が暗くなって地形がよくわからなくなったりします。
一度で処理するのではなく、何回かにわけてトーンカーブを少しずつ調整するなどして、
微妙なトーンを表現するように努力します。
色については月は無彩色の部分が多いので、適当なところにグレー点を指定すると調整しやすいです。

 

【画像処理】

03_01_MG_7724

前編の巻頭に掲載した鮮明な月齢4.9の月の画像を、処理してみます。これが元画像。

◎2014/11/27 18:15JST頃
焦点距離:600mm+Kenko AF1.5X Teleplus SHQ 絞り:F/6.3開放 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:400

 

03_02_MG_7724A

明るさや階調を調整しました。

◎2014/11/27 18:15JST頃
焦点距離:600mm+Kenko AF1.5X Teleplus SHQ 絞り:F/6.3開放 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:400

 

次に画像にシャープさを与えることが必要です。
特に月の画像の場合、シーイングの影響などで鮮明さが不足気味になりますので、
シャープ処理は必要と言って良いと思います。
シャープにする画像処理ツールはいろいろありますが、一般的なアンシャープマスク(USM)処理が有効です。
USMはエッジのコントラストを強調することでシャープに見せるフィルターですが、
エッジを検出するピクセル間の色調差を指定するしきい値、効果が及ぶ範囲を決める半径、
そして適用量の3つのパラメーターがあります。
しきい値を上げるとコントラストが強いところだけに処理がかかり、滑らかな階調のところはそのままになります。
また半径を大きくするとシャープ感が全体に強まり、また大きな模様まで強調されます。
適用量は強すぎると画像が荒れ階調が不自然になったり、エッジに黒縁がついたりします。
月の画像処理の場合には、半径を大きくするとクレーターなどの大きな地形が鮮明になります。
思い切って値を大きくして、その効果を見てみてください。
大きな地形と小さな地形を個別に強調したい場合、半径の異なるUSM処理を分けて行うこともあります。
天体画像処理専用のソフトの中には、異なる半径のシャープ処理を同時にかけることができるものがあります。
画像処理は結果を見ながら、パラメーターを変更して追い込んでいきます。
なお元の画像にノイズが多い場合、ノイズも強調されてしまいますので、
しきい値を上げて滑らかな階調が失われないようにしたり、
USMを処置する前にノイズリダクション処理をしておくと良いでしょう。

 

03_03_MG_7724A USM

USMを処理して鮮明さを向上させた画像。

◎2014/11/27 18:15JST頃
焦点距離:600mm+Kenko AF1.5X Teleplus SHQ 絞り:F/6.3開放 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:400

 

画像処理は言葉で説明するのは難しく、お友達に上手に処理されている方がいらっしゃれば、
直接教えていただくのが一番早い上達の道だと思います。撮影についても同様です。
以上、十分な説明とは言いにくいですが、
皆さんがSP 150-600mmで素晴らしい月の写真を撮影するお手伝いができれば、とてもうれしく思います。

 

Profile

根本泰人(ねもと・やすひと) クラシックカメラの修理専門店である有限会社ハヤタ・カメララボ取締役。40年以上に渡り、天体観測や写真撮影を続けている。
「メシエ天体ガイド」アスキー出版局(1993)、「メシエ天体アルバム」アストロアーツ(2004)、
「DVDで始める天体観察入門」アストロアーツ(2008)、「ビジュアル星空案内」 アストロアーツ(2011)、
「世界ヴィンテージ・カメラ大全」東京書籍(2012)等、著書多数(いずれも共著)。

 

根本泰人さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 150-600mmスペシャルサイト:http://www.tamron.co.jp/lineup/a011/index.html

浅草でお店を構えるカメラメンテナンスのハヤタ・カメララボさんが、
超広角ズーム「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD」で
天体写真を撮影した様子をfacebookで紹介しています。

ぜひご覧ください!

https://www.facebook.com/hayatacameralabo?fref=ts

 

SP 15-30mmについて詳しくは、
http://www.tamron.co.jp/lineup/a012/index.html

 

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