TAMRON LENS BLOG

初めまして! 写真家のむらいさちです。水中を始め、旅写真や、お花の写真が大好きです。
ふんわりハイキーな作風で、リアルよりファンタジックな写真をイメージして撮影しています。
今回は、SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)を使い、いろいろ撮影してみました。まずは手にすっと馴染むボディ、スタイリッシュなデザインが気に入りました。悪天候での撮影も多いので、防塵防滴というのは心強いですね。

今回は、このレンズをもって、家の前の公園と、沖縄で撮影をしてきました。
家の前の公園は、ほんとに普通の小さな公園です。でもマクロレンズを手に歩いてみると、普段では見えない世界が見えてきます。人間の目では見えない世界、それこそがマクロ撮影の楽しみでもありますよね。
では、作品をお見せしていきましょう。

 

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雨が降った翌日、葉っぱの上は滴がいっぱいでした。最短距離まで近づいて撮影。一番大きな滴にピントを合わせるとインパクトが出ます。

◎焦点距離 90mm、絞り F/5.6、シャッタースピード 1/320秒、ISO感度 320、+1.3補正

 

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逆光の光がきれいで、エノコログサを撮影しようと思ったら、上側に滴が付いていて、とてもきれいでした。逆光の透過する光を使い、よりキラキラにしています。

◎焦点距離 90mm、絞り F/5.6、シャッタースピード 1/640秒、ISO感度 320、+1補正

 

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カメラを持っていないと、きっと気づかないであろう、小さな草に付いた滴。その場にしゃがみ込み撮影。背景の滴が玉ボケになり、より幻想的な写真に。

◎焦点距離 90mm、絞り F/5.6、シャッタースピード 1/1250秒、ISO感度 250、+2補正

 

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すっかり時期外れのはずなのに、粘り強く咲いていたラベンダー。嬉しくなって駆け寄って撮影しました。こんな時期まで頑張ったね~という想いを込めて。背景の玉ボケの位置や、色などを微調整しながら写しました。

◎焦点距離 90mm、絞り F/3.3、シャッタースピード 1/200秒、ISO感度 320、+2.7補正

 

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まだ紅葉には少し早い季節。緑から赤に移り変わる瞬間が一番好きです。晴れて気持ちが良かったので、空も多めに入れるようにしました。

◎焦点距離 90mm、絞り F/3、シャッタースピード 1/1000秒、ISO感度 320、+1.3補正

 

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全体は緑なのに一部分だけ赤い紅葉を発見! 日当たりの関係なのか、謎ですね。この季節ならではのギャップを表現してみました。

◎焦点距離 90mm、絞り F/3、シャッタースピード 1/100秒、ISO感度 320、+2補正

 

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家への帰り道、ご近所さんの庭に咲いていた千日紅。
開放でも、自然に滑らかにボケてくれるのは嬉しいし、タムロンの伝統ですね。

◎焦点距離 90mm、絞り F/4.2、シャッタースピード 1/640秒、ISO感度 320、+1.7補正

 

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沖縄はまだ夏でした。ハイビスカスは一年中咲いています。絞り開放で先端にピントを合わせます。背景のバランスにも気を使いつつ・・・。かわいい写真が撮れました♪

◎焦点距離 90mm、絞り F/4.2、シャッタースピード 1/160秒、ISO感度 100、+2.3補正

 

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花の名前は分からないのですが、花の真ん中のポンポンがかわいくて一目ぼれ。背景に土など暗い部分が入らないように意識しながら、全体のバランスを見て撮影。絞り開放で浮いているような雰囲気をだしました。

◎焦点距離 90mm、絞り F/3.8、シャッタースピード 1/250秒、ISO感度 400、+2.3補正

 

普段は良くいく場所でも、カメラに90mmのマクロレンズを付けて歩いてみると、見える景色はがらりと変わります。そして90mmのボケ感が僕は好きです。ボカすなら徹底的にボカすのが好きだからです。なので、ボケの美しさが何よりも大切です。タムロンのマクロレンズは伝統的にボケがとても美しいです。だから、さらにボカしたくなります(笑)。
あまりやらないでしょうが、たまには90mmマクロだけをカメラに付けて、お散歩してみてはどうでしょうか? きっと新しい発見がたくさんあるかもしれません。人間の目では見えないマクロの世界、やっぱり楽しいですね!

 

muraiむらいさち

沖縄でのダイビングガイドを経て写真の世界へ。広告カメラマンの助手後、スキューバダイビング誌の専属カメラマンになり、日本を始め世界を撮影で訪れる。
その後独立。現在は広告や雑誌の撮影を中心にトークショーやセミナー、メディアへの出演など、活動は多岐に渡る。作品は水中だけに留まらず、地球全体をフィールドに心の赴くままに撮影を続けている。
著書に写真集「ALOHEART」「LinoLino」(LifeDesignBooks)「きせきのしま」(小学館)「FantaSea」(BUNKADO)などがある。最新刊は、詩人谷川俊太郎との共著、「よるのこどものあかるいゆめ」(マイクロマガジン)がある。

 

むらいさち氏にお使いいただいたSP 90mmの製品情報はこちら
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ

単焦点レンズを使う―レンズの画角による世界観を大切にしたいから―
SP35mm, SP45mm, SP90mmで撮るポートレイト

 

友人のモデルであり女優の片山瞳が、千葉九十九里の友人宅で療養している時があった。千葉県生まれの僕は外房の海は昔から大好きで、特にロケ地としては自分の屋外スタジオのように何度使ったかわからない。今はないが、かつては冬の間も営業している海の家がポツンとありそこを拠点によくロケをしたものだ。時に、強風の中、海岸でスポーツカーを燃やして撮影したこともある。千葉の海岸は、ハワイやアメリカの西海岸とは違い、ちょっと陰気なヨーロッパの大西洋側の海に似ていて広告写真向きではないが、哀愁のあるイメージが広がっている。

今年8月、片山の滞在中を撮っていたある日、彼女の親友、女優の太宰美緒が遊びに来た。久しぶりの再会だという。さっそくふたりをつれて僕は近くの海岸に向かった。片山のことは定期的に撮影をしているが、太宰を撮るのは初めてだった。そこで単に、二人のポートレイトを撮るのではなく、親友だった二人が数年ぶりに再会するといったドラマ仕立ての話をアレンジした。それは全然作り物ではないが、服や小道具は映画のように揃えることにした。片山は太宰のお腹が大きいことに驚いていた。知らないうちに結婚して、二人目の子を身ごもっている。かつては毎日のように会っていた二人が、知らないうちに違う道を歩いている。そんなストーリーで撮ってみた。

人物撮影は、その距離感を一定にしたい理由から単焦点レンズを使うことが多い。背景のボケ具合のコントロールは当然として、レンズの画角による世界観を大切にしたいからだ。

TAMRONの単焦点、SP 35mm F/1.8 Di VC USD(Model F012)、SP 45mm F/1.8 Di VC USD(Model F013)、SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)は、描写性も、強力な手ブレ補正機能もとても満足している。

 

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◎SP 45mm F/1.8 ISO200 1/2000 F/2.8 EOS 5D Mk III 絞り優先
2017年8月のある日、海岸まであるいて5分ぐらい、途中湿地帯があり小さなコンクリートの橋の上、まず二人の再会の喜びを撮ってみた。

 

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◎SP 35mm F/1.8 ISO400 1/1600 F/4.5
これはちょうど1年前の8月台風が接近した日の片山瞳。この写真はアサヒカメラ2016年11月号の口絵で紹介されている。

 

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◎SP 35mm F/1.8 ISO200 1/400 F/3.5
今年の8月はあまり天気が良くなかった。夕方太宰がお腹をさすっている瞬間を撮る。

 

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◎SP 35mm F/1.8 ISO640 1/640 F/7.1
これも一年前の8月、片山気持ちよさそうに水のなかに浮かんだ。

 

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◎SP 90mm F/2.8 ISO200 1/4000 F/2.8
太宰が、ひとり海を見つめている。90mmレンズを望遠のように使ってみた。

 

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◎SP 45mm F/1.8 ISO1000 1/125 F/5.6
片山瞳はポーズを注文しなくても、寝転んだり、海に入ったり、僕がブレーキをかけるぐらいだ。てんとう虫を見つけてはしゃいでいる。人物の写真を撮る時、肌のレタッチをどうするかは問題だ。やりすぎてマネキンの肌にしたら失敗。ビジネスレタッチと、作品のレタッチは分けてかんがえる必要がある。できるだけ自然な皮膚感になるように心がけている。

 

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◎SP 45mm F/1.8 ISO1000 1/250 F/5.6
二人揃って寝転んでもらった。二人並ぶと良くわかるが、肌の質感や色は人によってこんなに違う。フィクションにするのではなく、リアルのなかに美しさを求めたい。

 

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◎SP 90mm F/2.8 ISO160 1/320 F/2.8
木陰の道、こういう光は女性なら誰もが美しく写る。僕は特に女性を撮る時には顔にどんな光が当たっているかを重視している。

 

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◎SP 45mm F/1.8 ISO100 1/30 F/16
現実にはこんなシチュエーションはないけれど、二人で布で遊んでいる雰囲気。本当の現実と写真の中の現実はちょっと違っている。それだけ写真の中では現実を拡大することができる。太宰の目の色が宝石のように美しい。

 

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◎SP 45mm F/1.8 ISO100 1/640 F/5.6
今回の撮影のテーマでもある、二人の関係と、それぞれの感じ方。柔らかな光のなか、水平線に近い太陽からの逆光線が差し込んできた。

 

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◎SP 90mm F/2.8 ISO100 1/1000 F/2.8
さわやかなイメージの太宰美緒。帽子もワンピースも本人の持ち物。よく似合っている。
日常こういう服を選ぶのは自己演出だ。

 

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◎SP 45mm F/1.8 ISO100 1/125 F/7.1
記念写真のような現場写真。薄い雲のベールから太陽が逆光で差し込んでいる。左に座るのはヘアメイク。女性を撮る時、ヘアメイクがいると完成度があがる。もちろんなしで撮ることも多いが、いると違う写真が撮れるから不思議だ。

 

この二人のデジタル写真集はCRP JAPAN FRIENDS 友達 から購入が可能です。

CRP(CROSSROAD PROJECT)とは
横木安良夫がプロデュースする、Amazon Kindleを使ってデジタル写真集を出版するプロジェクト。
詳しくはこちらへ。http://www.photoxcamp.com/

 

yokogi横木安良夫

千葉県生まれ
日本大学芸術学部写真学科卒業をへてアシスタント
1975年 独立してフリーランスの写真家になる
広告、ファッション、Nude、ドキュメンタリー、エディトリアル、映像など多方面で活動
1998年頃から文筆活動もはじまる。
2009年からは、テレビ朝日「世界の街道をゆく」の写真と映像を担当
2015年からは、Kindleのデジタル写真集制作を主催している。

主な著作
写文集「サイゴンの昼下がり」小説「熱を食む裸の果実」ノンフィクション「ロバートキャパ最期の日」写真集「あの日の彼 あの日の彼女」文庫「横木安良夫流スナップショット」他

 

横木安良夫氏にお使いいただいたSP 35mm、SP 45mm、SP 90mmの製品情報はこちら
SP 35mm F/1.8 Di VC USD(Model F012)製品ページ
SP 45mm F/1.8 Di VC USD(Model F013)製品ページ
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ

皆さん、こんにちは。今年もタムロン・マクロレンズ フォトコンテスト、「ノンジャンルの部」の審査員をやらせていただきます岡本洋子です。身近な被写体を撮影するテーブルフォトは自宅で気軽に楽しめますから暑い夏にはぴったりですね。素敵な作品が撮れたらコンテストの「ノンジャンルの部」にぜひ応募してくださいね。

 

身近な被写体でテーブルフォトを楽しもう!

食べるのももったいないようなきれいな色と形の干菓子をいただいたので、食べる前に写真を撮っておこうと思いました。窓際のレースのカーテン越しに光が入るテーブルの上に壊さないようにそおっと干菓子を並べます。下にうちわを置いて和風なイメージにしてみました。窓辺から差し込む柔らかい夕方の光がやや赤みを帯びてレトロな色合いの雰囲気になりました。あとはどのように撮るか、アングルとフレーミングです。一つ一つの形がわかるように真上から俯瞰的に撮ることで一つ一つの干菓子の繊細な形や質感が描写できました。干菓子の入った入れ物全体は入れずにカットして動きを出しています。

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◎絞り優先AE F/8.0 シャッタースピード1/25秒 ISO1000 +1.3EV補正

 

夏らしい見た目も爽やかできれいなオレンジゼリーはテーブルフォトの被写体にぴったりです。平らなガラスのお皿の上にゼリーを置いて、オレンジ色がより映えるようにイタリアンパセリの葉っぱを真ん中に飾ってみました。窓際のダイニングテーブルの上に置いてガラスのお皿の下には網目模様のあるランチョンマットを敷きました。お昼時の太陽は窓を明るく照らし、逆光の光はゼリーの立体感や透明感を出してくれました。全体は入れずに斜めのアングルから縦でフレーミングすることで手前から奥への奥行き感も出ました。窓からの光が青味を帯びて夏のイメージにぴったりなクールな印象になりました。

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絞り優先AE F/3.8 シャッタースピード1/30秒 ISO100 +0.3EV補正

 

ジュエリーの撮影にも挑戦です。トンボの羽のブルーの石が印象的なペンダントトップを撮ってみました。光は窓辺の昼間の自然光を利用しています。透明なアクリルの板があったので、その上にペンダントを置いて、10㎝くらいのアクリルの板の下の隙間にピンク色の皺のテクスチャーのある紙を敷いて背景に利用しました。紙の上に直接置いたわけではないのでジュエリーの平面性を保ちつつ背景との距離が適度にあるので皺の表情も出て面白い効果になりました。ジュエリーの硬質な輝きを出すためにボカさずにF/18まで絞り込んで撮っています。

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絞り優先AE F/18 シャッタースピード1/6秒 ISO100 +0.3EV補正

 

貝殻で作った面白い形のピアスがあったので、それを飾りの額にぶら下げて撮ってみることにしました。窓辺に木のトレーを置いてレースのカーテンを引いて背景にしています。木の板はトレーを逆さまにして荒い木目を利用しました。レフ版を使っただけでは手前からの光が暗く貝殻の虹色の輝きが出なかったのでクリップオンストロボを使って光を手前から当ててみました。ストロボの発光体の部分には据え付けのディフューザーを使い光を柔らかくしていますが、バウンスさせずに正面から当てて素材から光を反射させています。イメージ通り貝殻の複雑な模様が浮かびあがりました。絞りはあまり絞らずに手前のピアスだけにピントを合わせ、あえて後ろのピアスはボカしています。

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絞り優先AE F/8.0 シャッタースピード1/80秒 ISO100 -0.3EV補正  ストロボ発光

 

100円ショップで買った小さな木の椅子とテーブルを小道具として使ってみました。テーブルの下に敷いたのは英字新聞が印刷されたラッピング用紙です。奥行きを持たせるために工夫をしてみました。テーブルの上には主要被写体のネックレスを置いてその後ろの椅子にはインコに似せて作った模型があったのでそれを置いてみました。手にとってみるといかにもという作り物に見えますが、背景でボカしてしまえば粗も見えません。被写体の距離とレンズの絞りをコントロールして上手くボカして奥行き感がでました。逆光気味の光線なので被写体が暗くならないように露出はプラスに補正しています。

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絞り優先AE F/5.0 シャッタースピード1/15秒 ISO100 +1.0EV補正

 

テーブルフォトは特別にどこかへ出かけなくても身近にある素材を被写体に、ちょっとした工夫をすれば誰もが楽しめる撮影手法です。そしてそこで活躍するのが被写体に近づけるマクロレンズです。単焦点のレンズならではの明るい開放値と描写の良さも魅力です。小さな被写体を大きく写すことで、細部の質感も見えてきます。また近寄ることによって大胆にボカしたりとボケ味の表現がコントロール可能です。テーブルフォトの撮影を楽しむときに、光は窓辺から射す自然光を利用するといいでしょう。逆光気味になり手前が暗くなるのでこれを補うのにレフ板を使ったり、プラスに補正するのもコツです。時間帯によっては光の色も変わってきますし、室内光も利用するのであれば、ホワイトバランスもオートがいいのか、いろいろとイメージに合わせて調整してもいいでしょう。あとは背景にくるものや小物を上手く活用して楽しく撮れたらいいですね。身近な被写体を利用してテーブルフォトに挑戦してみてください。そして素敵な写真が撮れたら、ぜひマクロレンズ フォトコンテストの「ノンジャンルの部」に応募してくださいね。

 

okamoto岡本洋子(おかもと・ようこ)

東邦大学生物科を卒業。12年間の会社勤務の後、日本写真芸術専門学校にて写真を学ぶ。卒業後は秋山庄太郎氏のアシスタントを務め、独立フリーへ。現在、花や植物、風景を主に撮影。各種撮影会や写真教室講師を務める。

女子美術大学非常勤講師
日本写真協会会員(PSJ)
日本自然科学写真協会会員(SSP)
フェイスブック https://www.facebook.com/yoko.okmoto.5

 

岡本洋子さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ

 

岡本洋子さんが審査員をつとめるタムロン主催のフォトコンテスト
詳細についてはこちら:募集期間は5月15日~10月15日
第14回 タムロン・マクロレンズ フォトコンテスト 詳細ページ

タムロン・マクロレンズ フォトコンテスト「ネイチャーの部」の審査を担当させて頂いて今年で3回目になりました。身近な足元の小さな自然をテーマに活動している、マクロの伝道師・石井孝親です。

第12、13回と「ネイチャーの部」の審査を担当して思ったことは、花ならコスモス、チューリップ等、昆虫ならアゲハチョウ、アカトンボ等、「フォトコンテストの定番」という被写体が多く、「もう少し視野を広げ里山などに行けば、もっとフォトジェニックな花、昆虫など被写体は沢山あるのになあ!」ということです。

ネイチャーフォトの醍醐味は、自然と触れ合いながら野山を歩き、被写体を発見して「ありのままの自然の姿」をカメラに収めることです。花や昆虫は被写体に直接触れて演出しやすいのですが、童心に返り野山を歩き被写体を探せば、自然の神秘や造形的な自然の美しさに気づく筈です。
演出する技術を磨くのではなく、「被写体の生態」「光の生かし方」「フレーミング」等の被写体と撮影技術の両方を学ぶことが大切です。

ありのままの自然の姿を撮影して気に入った写真が撮れた時の「よし、良いのが撮れたぞ!!」という満足度を皆さんにも味わってもらいたい。ありのままの自然の姿を、ストレートに捉えた写真の応募を期待しています。

 

SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017)を使って1年以上が経ちましたが、角度ブレ、シフトブレの両方に対応した手ブレ補正機構「VC」はかなり強力で、足場が悪く三脚が使えない時に有難さを実感します。私は朝露をまとった野原で撮影することが多いのですが、レンズ本体に水滴が付いた状態でピントリングを回しても、レンズ内に水分が入って故障したことは無いので、「防塵防滴構造」の効果も高く、しっかりとフィールドでプロの酷使に耐えてくれます。

皆さんも新型タムロン90mm F/2.8マクロ(F017)を持って野山を歩いてみましょう!

 

春の訪れ(モミジの花)

春の訪れ(モミジの花)

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/5.6 シャッタースピード1/100秒 ISO800 +0.3EV補正

若葉を広げたモミジの葉下に、とても小さくて目立たないけど、可愛らしい花が沢山咲いていることに気づきました。開放撮影ではモミジの葉がボケてしまうのと背景が単調になりすぎるので、開放から2段絞ってF/5.6で撮影することで背景に玉ボケを散りばめました。
円形絞り採用のレンズなので、玉ボケも美しい。「マクロレンズ = 開放」の図式では写真が単調になります。初心者の方は撮影時に毎回、絞り値を段階的にF/2.8・4・5.6・8・11と変えて撮影して描写の違いを比べてみると良いです。

 

光のリズム(ネモフィラ)

光のリズム(ネモフィラ)

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/4 シャッタースピード1/2000秒 ISO400 -1.0EV補正

ネモフィラの写真はハイキー調の明るめの写真は一般的すぎて面白くないので、朝露がうっすらと花びらとカーブした茎に残ったポイントに着目して、造形的にフレーミングしてみました。暗い背景の場合、無補正だと暗い背景に露出がひっぱられてシャッタースピードが遅くなり、肝心の花が白っぽく露出オーバーに写ってしまうので、-1.0EV補正して撮影しました。画面隅に玉ボケが入る場合、開放撮影では口径食の影響で玉ボケがレモン型になりがちです。これを防ぐ為に1段絞り、F/4で撮影しました。

 

朝の出来事(朝露をまとったタンポポの綿毛)

朝の出来事(朝露をまとったタンポポの綿毛)

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/8 シャッタースピード1/200秒 ISO400 +1.3EV補正

朝露で輝く野原の片隅でタンポポの綿毛を見つけました。しゃがんでマクロレンズで覗いてみると、綿毛にキラキラと朝露が輝いて、まるで宝石のような輝きでした。ピントを合わせた朝露の付いた綿毛をシャープに見せる為と、被写体全体がタンポポの綿毛であることを分かりやすくする為に絞り値をF/8にして撮影しました。タンポポの白い綿毛を撮影する時は、ハイライトに少し白飛び警告表示が出始めるくらいの露出で撮影しています。
私はフィルムカメラ的な撮影方法で、レタッチは必要最小限に心掛けています。

 

林の番人(マムシグサ)

林の番人(マムシグサ)

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/4 シャッタースピード1/30秒 ISO400 +1.0EV補正

林に咲くマムシグサは、蛇が鎌首をもたげているような姿をしている為にカメラを向ける人は少ないのですが、正面から狙い透過光を生かして少し引き気味に写すと、グロテスクな花の感じは消えます。引き気味にすることで背景が生きてくるのですが、F/4に絞り口径食を緩和して美しい玉ボケを画面全体に散りばめ、針葉樹をバランスよく配置しました。フレーミングを決める時は、被写体だけに集中しないで、画面全体で決めることが大切です。尚、ファインダー内ではF4に絞っても開放のF2.8の状態で見えるので、プレビューボタンを押してF4のボケを再現して確認しています。

 

一滴の命(ムラサキツユクサと朝露)

一滴の命(ムラサキツユクサと朝露)

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/11 シャッタースピード1/50秒 ISO1600 +0.7EV補正

ムラサキツユクサの美しさを生かす為には、朝露と対比させる為に早朝に撮影することが大切です。今にも「ポロッ」と朝露が落ちそうな状態だったので、三脚をセットしている余裕はなく手持ちで撮影しました。ピントは「点ではなく面」で合うので、二つの朝露とツユクサがカメラと平行になるカメラアングルを丹念に探して撮影しました。
朝露の質感を最大限に生かす為にF/11まで絞りこんで撮影してシャープに捉えました。手ブレする目安は「1/焦点距離」なのですが、1/50秒の低速シャッターでも手ブレはしませんでした。これも角度ブレ、シフトブレの両方に対応した強力な手ブレ補正機構「VC」を搭載しているからです。風などによる被写体ブレが全く無い状態なら、1/15秒前後の低速シャッターでも手持ちで撮影可能の、私イチオシの高性能マクロレンズです。

 

妖精の微笑み(ユウゲショウ)

妖精の微笑み(ユウゲショウ)

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/4 シャッタースピード1/500秒 ISO400 +1.0EV補正

ツキミソウの仲間の「ユウゲショウ」ですが、昼間花を開いています。背景にアクセントとして入れた玉ボケは、背景にある朝露がボケたものです。この写真のポイントは、花と滴の両方にピントが合っているところで、ムラサキツユクサの写真と異なり絞り値はF/4と被写界深度は極めて浅いので、シベと滴の中に映りこんだ風景の両方にピントを合わせるのが難しかったです。ピントは「点」ではなく「面」で合うのです。
一味違った写真を写したいのなら寝坊は禁物です!夏場の日の出は4時30分前後なので、近所の里山に行く時でも3時30分には起きています。もう何度も書いていますが、「早起きは三文の徳」どころではなく「早起きは百文の徳」です。
皆さん、早起きして良い写真をゲットしてください!

 

ishii石井 孝親(いしい・よしちか)

1967年9月、横浜生まれ。東京写真専門学校卒業後、写真館勤務。
2000年4月から自然写真家として活動開始。現在、身近な足元の自然をテーマに、写真展、写真雑誌、カレンダー等で幅広く活躍中!
写真集に「光と彩の季節・日本カメラ社」、花撮影の技術書に「光を生かす花撮影術・日本カメラ社」など。自ら主宰する「フォトクラブ光と彩」で横浜、東京にてアマチュア写真家の指導にも力を入れている。

 
●キヤノンギャラリーにて写真展「小さな自然との触れ合い」開催のお知らせ
銀座:2017年10月26日(木)11月1日(水)
大阪:2017年11月9日(木)~11月15日(水)
福岡:2017年11月24日(金)~12月5日(火)
名古屋:2017年12月21日(木)~12月28日(木)

●テレビ出演のお知らせ
NHK:Eテレ「趣味の園芸」ミニコーナー【花・遊・美】
①7月放送のテーマ 「熱帯・エキゾチック」ハイビスカス:7月2日(日)朝8時30分~
②8月放送のテーマ 「夏の花」ヒマワリ:8月6日(日)朝8時30分~

 
石井孝親のネイチャーフォト(ホームページ)
http://www2.ttcn.ne.jp/~naturephoto/

自然写真家・石井孝親のネイチャーフォト(facebookページ)
https://www.facebook.com/naturephoto.ishii

 

石井孝親さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/f017.html

第14回 タムロン・マクロレンズ フォトコンテスト
募集期間は5月15日~10月15日、コンテストの詳細についてはこちら:
http://www.tamron.jp/special/contest/macrocon2017/

ここ数年の間、伯母が家元を務める「松香庵流(しょうこうあんりゅう)」という
煎茶道の流派の撮影をさせてもらっている。

この日は年始の恒例行事、初煎会。
お抹茶で言うところの「初釡」にあたるのだろう。煎茶道の稽古初めである。
会が行われるのは足利時代に建てられた古民家を利用した料理屋ということもあって、
非常に貴重な機会だ。

幼い頃から何度も来たことのある場所だが、写真を撮る側へ回ってみると見方が変わってくるものだ。
回り廊下があるため、外光自体は四方から入る設計にはなってはいるが、
現代の家屋に比べると圧倒的に暗い。
また、梁や柱、障子や畳などの直線的な構成物が多いことから、
歪みの強く出るレンズは向かないため、毎年レンズ選びには悩むところである。

今回は歪みの出にくい画角、さらに手ブレ補正が搭載された
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD を 使用することにした。
今までは広角~長くても75mm相当のレンズを使用してきたため、
90mmという画角は非常に新鮮であった。
ぐっと被写体に迫りつつも、ボケは非常になだらかでとにかく上品な印象。
和の雰囲気に見事にマッチした描写だ。
大口径でありながら軽めなレンズ重量も、女性には嬉しい点。
日常使いしたくなる、上質なマクロレンズである。

 

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ほのかなぬくもりがうれしい囲炉裏。釡から立ち上がる湯気を優しく描写している。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/3.2 シャッタースピード:1/40秒 ISO:3200

 

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古いガラスの向こうにはお正月らしい紅白の梅。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/4.5 シャッタースピード:1/80秒 ISO:160

 

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開放でもピント部分はきりっとシャープな描写。手ブレ補正に助けられた場面は多かった。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/40秒 ISO:3200

 

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床の間に飾られた、生け花の薔薇にフォーカス。マクロレンズならではの花びらの表情である。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/80秒 ISO:1250

 

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茶会で振る舞われる、この時期ならではの花びら餅。
求肥の柔らかな質感と陶器の艶そのままに写し出してくれた。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/100秒 ISO:125

 

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茶会中の一枚。暗い場面でも着物の絹の質感と立体感がよく描写されている。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/100秒 ISO:640

 

大門 美奈(だいもん・みな)

1977年神奈川県横浜市出身。茅ヶ崎市在住。公募展をきっかけに2011年より写真家として活動をはじめる。第1回キヤノンフォトグラファーズセッションファイナリスト。無印良品、アパレルブランド GARDÉ COLLECTIVE とのコラボレーション企画等にも参加。主な写真展に「Portugal」(2011)、「本日の箱庭展 -the Miniature Garden-」(2013)、「The Collection」(2016)写真集に『Al-Andalus』(2014)がある。

ウェブサイト
http://www.minadaimon.com

 

大門美奈さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/f017.html

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