TAMRON LENS BLOG

ここ数年の間、伯母が家元を務める「松香庵流(しょうこうあんりゅう)」という
煎茶道の流派の撮影をさせてもらっている。

この日は年始の恒例行事、初煎会。
お抹茶で言うところの「初釡」にあたるのだろう。煎茶道の稽古初めである。
会が行われるのは足利時代に建てられた古民家を利用した料理屋ということもあって、
非常に貴重な機会だ。

幼い頃から何度も来たことのある場所だが、写真を撮る側へ回ってみると見方が変わってくるものだ。
回り廊下があるため、外光自体は四方から入る設計にはなってはいるが、
現代の家屋に比べると圧倒的に暗い。
また、梁や柱、障子や畳などの直線的な構成物が多いことから、
歪みの強く出るレンズは向かないため、毎年レンズ選びには悩むところである。

今回は歪みの出にくい画角、さらに手ブレ補正が搭載された
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD を 使用することにした。
今までは広角~長くても75mm相当のレンズを使用してきたため、
90mmという画角は非常に新鮮であった。
ぐっと被写体に迫りつつも、ボケは非常になだらかでとにかく上品な印象。
和の雰囲気に見事にマッチした描写だ。
大口径でありながら軽めなレンズ重量も、女性には嬉しい点。
日常使いしたくなる、上質なマクロレンズである。

 

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ほのかなぬくもりがうれしい囲炉裏。釡から立ち上がる湯気を優しく描写している。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/3.2 シャッタースピード:1/40秒 ISO:3200

 

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古いガラスの向こうにはお正月らしい紅白の梅。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/4.5 シャッタースピード:1/80秒 ISO:160

 

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開放でもピント部分はきりっとシャープな描写。手ブレ補正に助けられた場面は多かった。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/40秒 ISO:3200

 

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床の間に飾られた、生け花の薔薇にフォーカス。マクロレンズならではの花びらの表情である。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/80秒 ISO:1250

 

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茶会で振る舞われる、この時期ならではの花びら餅。
求肥の柔らかな質感と陶器の艶そのままに写し出してくれた。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/100秒 ISO:125

 

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茶会中の一枚。暗い場面でも着物の絹の質感と立体感がよく描写されている。

◎焦点距離:90mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/100秒 ISO:640

 

大門 美奈(だいもん・みな)

1977年神奈川県横浜市出身。茅ヶ崎市在住。公募展をきっかけに2011年より写真家として活動をはじめる。第1回キヤノンフォトグラファーズセッションファイナリスト。無印良品、アパレルブランド GARDÉ COLLECTIVE とのコラボレーション企画等にも参加。主な写真展に「Portugal」(2011)、「本日の箱庭展 -the Miniature Garden-」(2013)、「The Collection」(2016)写真集に『Al-Andalus』(2014)がある。

ウェブサイト
http://www.minadaimon.com

 

大門美奈さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/f017.html

数年前にアイスランドの冬の幻想風景と水をテーマに、私は4週間かけて島を巡った。
極北の島として知られるアイスランドには広大な氷河と活火山が点在し、
まるで違う惑星に居るのかと錯覚するような荒野が続く。
地球の神秘を色濃く感じられ、
文明が触れることの無かったであろう氷河に守られた豊かな水がそこにはあった。
これまでにニュージーランドやアラスカで幾度も氷河は見ていたが、
この島の氷河には心の奥に語りかけてくるような何か特別な輝きを感じていた。

そんな私はその「特別な何か」を探るため、今冬再びアイスランドを訪れた。
2週間の滞在を氷河に充てる事を決めていた為、
島最大の氷河であるヴァトナヨークル周辺でじっくりと自然と向き合うためにキャンプ生活を選んだ。
前旅はアイスランドの自然の営みと外景を撮って島を一周したのに対し、
今回は先述の、輝きの奥にある精神性に迫ろうと、私はタムロン90mmマクロを選んだ。
朝11時頃にようやく昇る太陽は正午を回っても低いまま
午後2時を回る頃には地平線の向こうに沈んでゆく。
海の孤島であることや木々がほとんど生えていない大地の為1日中強風が吹き荒れることも珍しく無く、
滞在期間中は雨が続いた。
そんな環境での撮影はそれなりにハードな為、
防塵防滴を備えた機材は撮影を続ける中で大きな安心に繋がる。

私にとってこの90mmマクロは「フォーカスする」という言葉が実に似合うレンズだ。
気軽に散歩するレンズというよりは明確なテーマを想像し、その被写体に迫るのが面白い。
中望遠の単焦点は撮影者が最も動いて撮るレンズの一つ。
逆を言うならテーマと向き合う為に体と意識を被写体へと導いてくれるのだ。
単焦点のシャープな描写は自分が意図する被写体を明快に浮かび上がらせてくれ、
被写界深度が浅くなるマクロ撮影でも
じっくりと絞りこむことで(最小絞りはF/32)それまでとは違った表情が表れる。

マクロ撮影は通常三脚が必須となり撮影にやや手間のかかるイメージを持つ人も多いと思うが
精度の増したVC(手ブレ補正機能)とデジタル時代の恩恵に与り、
時には感度を上げて極北の低く薄暗い太陽の下で三脚無しで自由なアングルで撮影に臨んだ。
またこのレンズの高い解像力は風景撮影にもその高いポテンシャルを発揮する。
旅の中でふと巡り合う美しい光の風景をも確実に捉えた。
そして何より私はこのレンズの深みのある蒼の発色が好きだ。
氷河の深淵に迫る今回の旅に相応しく、
持ち帰った作品は時間が経つにつれ味わいを増していくかのように、
私の大切な1枚へと変わっていくのだ。

 

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◎焦点距離 90mm、マニュアルモード、絞り F/4.5、シャッタースピード 1/800秒、ISO 500

 

Photo_2

◎焦点距離 90mm、マニュアルモード、絞り F/8、シャッタースピード 0.8秒、ISO 400

 

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◎焦点距離 90mm、マニュアルモード、絞り F/8、シャッタースピード 1/320秒、ISO 4000

 

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◎焦点距離 90mm、マニュアルモード、絞り F/3.5、シャッタースピード 1/400秒、ISO 4000

 

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◎焦点距離 90mm、マニュアルモード、絞り F/29、シャッタースピード 20秒、ISO 400

 

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◎焦点距離 90mm、マニュアルモード、絞り F/2.8、シャッタースピード 1/320秒、ISO 1250

 

プロフ写真遠藤 励(えんどう つとむ)

長野県大町市出身。スノーボードカルチャーに精通し雪山での撮影に特化。
90年代より世界各地の雪山を訪れ、多くの作品を発表しながらボードカルチャーの前線で活動。また、活動当初から写真に対する姿勢を「inner focus」(内面の焦点)と定め、アートフォトグラフィーやネイチャー、カルチャーなど躍動するこの星の輝きと命との調和も求めて旅を重ねている。作品集に「inner focus」(2015 小学館)がある。
オフィシャルHP: http://www.tsutomuendo.com

 

遠藤 励さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/f017.html

桜と言えば春の代表的な花ですが、冬の寒空にピンク色のきれいな桜が咲いていました。花も大振りでピンク色も濃く花付きもいいようです。なんという名前かしらと思って樹名板を見てみると“ヒマラヤザクラ”とありました。50年くらい前にネパールの皇太子より贈られた桜だそうです。花芯も長くアップにして撮るのも面白いと思いマクロで狙ってみました。背景の色は赤く色づいた紅葉の葉っぱです。秋色を背景に、ピントは大振りのシベに合わせ絞り過ぎず開け過ぎずとF/8で撮りました。三脚は使えなかったので、手ブレ補正機能を活用して風に揺れる被写体を捉えるために何度かシャッターを切りました。新しい手ブレ補正機能は大いに役立ってくれました。

冬のさくら

冬のさくら

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/8.0 シャッタースピード1/400秒 ISO400 +1.0EV補正

 

冬になると鮮やかな葉っぱや花が減って、樹々は枯れて葉っぱは落ちます。そうすると枯れて残った葉っぱが目立つようになって面白い被写体になります。日の当たった枯れた葉っぱの表面に手前の小枝の影が黒く映っています。これは光がなければ存在しない、光が作り出したアート作品を撮らせてもらったものです。周囲の色も枯草色のシックな茶色でまとめることができました。カメラと葉っぱがなるべく平行になる位置を探して、絞りはあまり絞らずに撮りました。枯れた葉っぱが光で輝いて渋い革のような質感です。このような質感が描写できるのもマクロレンズならではだと思います。

影模様

影模様

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/4.2 シャッタースピード1/1250秒 ISO800 +0.3EV補正

 

なんという葉っぱかわかりませんが、枯れて小枝に引っかかってぶら下がっていました。風に吹かれてゆらゆらと揺れていましたが、オートフォーカスで右側の葉っぱにピントを合わせて撮りました。オートフォーカスも素早くピシッと合い気持ちいいですね。主役が地味な色合いなだけに背景にくる色は意識して、緑の葉っぱや赤い花の色をぼかしてアクセントに利用しています。枝に引っかかる小枝の位置を三分割上に配置して葉っぱの右側の空間が空くようにフレーミングし、柔らかい背景から葉っぱが浮かび上がるように撮りました。ピントの合ったところはシャープで、それでいてとろけるようなボケの美しさは明るい開放値のマクロレンズならではですね。

風に吹かれて

風に吹かれて

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/3.5 シャッタースピード1/250秒 ISO800 +0.3EV補正

 

冬ならではの被写体の一つにイルミネーションがあります。暗くて撮るのが難しいイメージがありますが、光そのものは明るいので露出オーバーにならないようにアンダー目に撮ればライトの色もきれいに撮れます。イルミネーションは光の玉ボケがファンタジーに表現できますから、玉ボケができる位置を探して撮りました。前景に玉ボケになるツリーの光を大きく入れて中景のツリーの光がそれよりは小さく、一番奥にピントを合わせた主役の女神のイルミネーションを重ねて玉ボケの光をまとうようにフレーミングしました。玉ボケをやわらかくしたかったので絞りは開放で。

光の女神

光の女神

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/2.8 シャッタースピード1/30秒 ISO100 -0.7EV補正

 

イルミネーションは色々なフィルターを使うことで面白い効果が得られます。これはソフト効果とクロスの光条効果のあるクロスフィルターを使っています。光条の方向はフィルター枠を回すことで好きな位置に変えられます。丘の上を歩く人物のシルエットを、斜面に広がる緑色の光と赤い背景のイルミネーションで挟んでソフトクロスを効かすことで非現実的な、夢のような雰囲気になりました。二人連れの人物が来るまで待ってちょうどいい位置でレリーズしています。90㎜のマクロレンズは開放絞りの明るい単焦点レンズとしても活躍するので、暗い場面でもピント合わせやフレーミングのしやすさは抜群です。

夢の中

夢の中

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/6.3 シャッタースピード1/13秒 ISO1600 -1.0EV補正

 

普段、花や植物を撮る私にとって、冬というのはちょっと変わった被写体が撮れる面白い季節なのです。普通に考えれば花や緑もないし、何を撮ればいいの?っていうことですが、冬になれば樹々の葉っぱが落ちて樹形や枝が目立ってきます。また生い茂っていた緑がなくなり背景がシンプルになってきます。フォトジェニックな乾燥して枯れた葉っぱや質感の面白い被写体がそこかしこにあって、上手く背景と組めばそれこそアートな作品に仕上がります。花だって実や種になって面白い被写体です。主役の色合いは渋くて地味目ですが、背景に光や明るい色をもってくれば十分美しい作品になります。小さな被写体が豊富な冬の時期はマクロで寄って撮るのが面白いのです。また冬の風物詩、イルミネーションも最近では色々なところで開催されて身近な被写体になりました。マクロレンズの明るい開放値と柔らかなボケを活かしてファンタジーな表現が可能です。外は寒いですけど冬ならではの被写体を見つけにでかけましょう。北風に負けないように!

 

okamoto岡本洋子(おかもと・ようこ)

東邦大学生物科を卒業。12年間の会社勤務の後、日本写真芸術専門学校にて写真を学ぶ。卒業後は秋山庄太郎氏のアシスタントを務め、独立フリーへ。現在、花や植物、風景を主に撮影。各種撮影会や写真教室講師を務める。

女子美術大学非常勤講師
日本写真協会会員(PSJ)
日本自然科学写真協会会員(SSP)
フェイスブック https://www.facebook.com/yoko.okmoto.5

 

岡本洋子さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/f017.html

タムロン マクロレンズフォトコンテストの「ノンジャンルの部」で審査をご担当される、
写真家 岡本洋子氏が撮影されたマクロレンズによる作品をご覧下さい。

 

茜色に染まる

茜色に染まる

マクロレンズの大きな特徴は、何と言っても小さな被写体に近寄って大きく写せるという事でしょう。
ですからマクロレンズを持つとついつい小さな被写体ばかりをアップで狙う撮り方ばかりで終わってしまっている場合があります。それは何とも勿体無い話です。
90mmの焦点距離、それも単焦点のレンズ性能を活かした撮り方ができるのです。
このレンズはポートレート撮影にももってこいなのです。
単焦点ですから自分が動いて撮影距離は調整しないとなりませんが、クリアな描写とボケの美しさはピカイチです。
この写真は夕空を背景にストロボを焚いて人物が暗くならないよう撮ったものです。
フルサイズのカメラボディにつけて人物の全体、バストアッップを撮るには適度な距離間もあって、
被写体に威圧感を抱かせず自然体で撮ることができました。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017)
絞り優先AE F/3.5 シャッタースピード1/250秒 ISO100 -2.0EV補正 ストロボ強制発光

 

クリスタルシャワー

クリスタルシャワー

マクロレンズならではの、花の蕊(シベ)の先端に付いた水滴の写真です。
最短撮影距離まで目一杯近寄って、先端の水滴の中にピントを合わせたものです。
雨上がりのレンゲツツジに水滴の粒がたくさん付いていました。
落とさないよう細心の注意を払い、静かにピントを合わせました。
花の傍は三脚の立てづらい状況でしたので、三脚で自分の体を支え、
ピントをマニュアルフォーカスにして最短撮影距離で置きピンにして、
自分の体を前後に動かして水滴の中にピントの合う位置を探して何カットかシャッターを切りました。
このようなブレが発生しやすい状況でもSP 90mm (Model F017)は、
シフトブレにも対応する手ブレ補正機構が搭載されているので安心です。
目ではなかなか見えないミクロの世界を楽しませてくれるのがマクロレンズでしょう。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017)
絞り優先AE F/8.0 シャッタースピード1/160秒 ISO400 -0.7EV補正

 

ゆらり浮かんで

ゆらり浮かんで

動物などの被写体に思うように近寄れない、
距離のあるところでは超望遠レンズの焦点距離の長いレンズが有利ですが、
中望遠の90㎜という焦点距離は軽くてカメラにつけて持ち歩くにも苦にならないので、
動物園や水族館でも使いやすいですね。
悠々と泳ぐウミガメを高い位置から狙って、カメと影がいい位置にくるようなシャッターチャンスを狙いました。
水槽の底の人工的な感じがなくなるよう、プラス1まで露出は明るめに補正して、
あたかも白い砂浜で泳いでいるように見えるように撮りました。
夏の明るい日差しとハイキーな表現が南の海で撮ったかのようなイメージで撮ることができました。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017)
絞り優先AE F/9.0 シャッタースピード1/100秒 ISO800 +1.0EV補正

 

水際の攻防

水際の攻防

海辺で遊ぶ学生さんたちに出会い、しばらく撮らせてもらうことに。
夕方近くになって太陽を背に逆光で波打ち際も輝き、人物はシルエットに。
撮影するには太陽の高輝度の反射光があって難しい光線状態です。
逆光で人物は黒くつぶれやすいのですが、
ベタっとした黒にはならずにわずかに洋服の模様も見えて立体感があります。
逆光のときに発生しがちな色のにじみもなく、階調の破たんのない、
クリアでヌケのいい心地よい逆光の写真が撮れました。
動きのある早い被写体にもピントが素早く合うので、瞬間の動きを狙う時にも安心して撮れました。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017)
絞り優先AE F/8.0 シャッタースピード1/1600秒 ISO100 -1.0EV補正

 

いつかの夢の中

いつかの夢の中

かわいい女の子がシャボン玉を無心に吹いています。
楽しそうなその一瞬の雰囲気を壊すことなく同じ目線になるようにしゃがんで近寄って撮りました。
マクロレンズなので被写体に近寄り過ぎてピントが合わないということは気にせずに
フレーミング重視で近寄って印象的になるように切り取りました。
女の子の帽子の部分にピントを合わせ、顔は柔らかくボケることを期待して、絞りはほぼ開放のF3.2で。
期待通り、表情は柔らかくボケて、背景のシャボン玉は光を反射して虹色の玉ボケになりました。
夢の世界で遊ぶ女の子、ファンタジーなイメージで撮れました。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017)
絞り優先AE F/3.2 シャッタースピード1/8000秒 ISO800 -1.0EV補正

 

花や風景の写真を撮ることが大好きな私が、
昨年、タムロンマクロレンズフォトコンテスト「ノンジャンルの部」で審査をさせていただき、とても楽しかったです。
自分自身も花を撮る時に、被写体に近寄れるマクロレンズを使うことは多いです。
花の形の面白さや花芯や花弁の造形など普通のレンズでは撮れないものが撮れるからです。

しかし、マクロレンズのいいところは寄って撮れるだけではなく、通常の焦点距離のレンズとしても使えることです。
2度おいしいではないですか!
思いっきり被写体に近寄って造形的に捉えた作品や、マクロならではのボケ味を生かしたファンタジーな作品。
単焦点レンズとして撮影された質の高い写真。撮影者のイメージで、ユニークで新しい作品を生み出してください。
マクロレンズは自由度の高いレンズです。きっと作者のイメージづくりの大きな武器になることでしょう。

ノンジャンル部門だけに様々な表現の作品が集まることを期待します。
面白い作品、楽しい作品、美しい作品、ファンタジーな作品…
今年もまた沢山の作品を拝見し、審査できることを楽しみにしています。

 

Profile

岡本洋子岡本洋子(おかもと・ようこ) 東邦大学生物科を卒業。12年間の会社勤務の後、日本写真芸術専門学校にて写真を学ぶ。卒業後は秋山庄太郎氏のアシスタントを務め、独立フリーへ。現在、花や植物、風景を主に撮影。各種撮影会や写真教室講師を務める。

女子美術大学非常勤講師
日本写真協会会員(PSJ)
日本自然科学写真協会会員(SSP)
フェイスブック https://www.facebook.com/yoko.okmoto.5

 

岡本洋子さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/f017.html

 

第13回タムロン マクロレンズフォトコンテストの詳細はこちら:
http://www.tamron.jp/special/contest/macrocon2016/

本年度も、タムロン マクロレンズフォトコンテスト「ネイチャーの部」の審査を担当させて頂くことになりました、
身近な足元の小さな自然をテーマに活動している、マクロの伝道師・石井孝親です。

「ネイチャーの部」応募にあたってのアドバイスですが、ネイチャーフォトの醍醐味は、
自然と触れ合いながら野山を歩き、被写体を発見して「ありのままの自然の姿」をカメラに収めることです。
残念ながら昨年度の応募作品を見ると、一見とても目を引きますが「演出」して作られた写真が多く、
私は「演出なんて行わなくても探せば良い写真は撮れるのになあ!」と、とても残念に感じました。
演出する技術を磨くより、「被写体の生態」「光の扱い方」「構図」等を勉強して被写体を発見し、
演出しないでありのままの自然の姿を撮影した方が、「撮影したぞ!」という満足度が違ってきます。
ありのままの自然の姿を、ストレートに捉えた写真の応募を期待しています。

2016年2月25日に4年ぶりにリニューアル発売された
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017)を
マクロ写真派の皆さん、手に持って試してみましたか?
私は正直「たった4年でリニューアルするの?」って思いましたが、優れた光学性能はそのままに、
「角度ブレ、シフトブレの両方に対応した手ブレ補正機構搭載」「マクロ撮影用途にAF改善」
「防塵防滴構造」「フロントレンズ防汚コーティング」等、基本性能が更にブラッシュアップされ
タムロンの技術力の高さに驚きを隠せませんでした。
まだマクロレンズをお持ちでない方には、私イチオシのマクロレンズを是非、使ってみてください。

 

花のレストラン(ポピーとミツバチ)

花のレストラン(ポピーとミツバチ)

新型90mmF/2.8マクロ(F017)はUSD(超音波モーター)をマクロ撮影用途に改善したので、
この写真のように空中をホバーリングするミツバチ等も動体予測モードでAFポイントをミツバチに合わせ
半押し状態を保てば、ピントを合わせ続けてくれます。
マクロ写真の分野は未だに敷居が高い「特殊写真」と思われがちですが、
マクロ撮影時に有効なAFとシフトブレに対応した手ブレ補正機構を新たに搭載し、
マクロレンズ初心者でも十分、花や昆虫等の撮影が楽しめる仕上がりになっています。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/4 シャッタースピード1/1600秒 ISO400 +1.3EV補正

 

ひと時の輝き(朝日と朝露)

ひと時の輝き(朝日と朝露)

朝露を撮影するには晴天で風の無い日を選んで出掛けることが大切です。
晴天でも風が吹いていると朝露は降りません!
この朝日と朝露の写真は、地平線から顔を覗かせたばかりの朝日と朝露を重ねました。
太陽の大きさはフルサイズ機で90mmマクロだと0.9mmくらいに写るので、
この写真を見た方の中には「合成写真?」と思われる方々が多いと思いますが、
実はマクロレンズで朝露にピントを合わせることにより、
太陽は玉ボケとして大きくボケることで画面いっぱいに大きく捉えています。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/2.8 シャッタースピード1/2000秒 ISO100

 

雨上がりの朝(梅)

雨上がりの朝(梅)

良い写真を撮る為には、天候、風の強さ、光等を考えて撮影に行くことが大切です。
この写真を撮影した前夜の天候は小雨で、明け方には雨が上がるとの予報でした。
翌日の朝の天候は晴れで風は無し。私は雫をまとった可憐な梅を撮影できる!と、車を飛ばしました。
撮影地に到着して梅林に急いで向かうと、想像した通り、
雫をまとって朝日を浴びキラキラと輝く梅が私を出迎えてくれました。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/4 シャッタースピード1/1000秒 ISO400

 

足元の小さな命(ニワゼキショウ)

足元の小さな命(ニワゼキショウ)

この写真はバラ園に撮影に行った時に撮影したニワゼキショウで、
バラ園脇のちょっとした草地で見つけレンズを向けました。被写体は何処にでもあります。
バラ園にバラを撮影に行ったとしても、足元には色々な生命(花や昆虫)が隠れています。
「撮ろう!撮ろう!」とする意識が強すぎると被写体が見つからなくなります。
私は、子供の頃に虫捕り網を持って野山を駆け回っていたあの頃の様に
「自然と触れ合い楽しむ。」ことを大切にしています。
無理して撮っても良い写真は絶対に撮れません。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/4 シャッタースピー1/500秒 ISO400 +1.0 EV補正

 

小さな命(ミ ノムシ)

小さな命(ミノムシ)

近年数が激減して地域によっては絶滅危惧種に指定されている「ミノムシ」。
見つけたミノムシは、ミノの大きさはまだ1cmくらいと子供のミノムシでした。
一見グロテスクなミノムシも小さめに写し、光を生かせば立派な被写体になります。
小さなミノムシを背景から際立たせる為に、反射する草のハイライトの白い部分と重ねました。
この様な草を入れて構図を決める時は、被写体の位置だけではなく、
草の重なりや流れを見て、画面全体を見ながら構図を決めましょう。
もちろん光線状態は「逆光線」で、透過光を生かしています。

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/4  シャッタースピード 1/160秒 ISO 200 +2.7 EV補正

 

林床の妖精(ユキノシタ)

林床の妖精(ユキノシタ)

従来モデルの90mmマクロ(Model F004)からボケ味が硬くなった!とウェブ上などで言われていますが、
同光学系を引き続き採用した新90mmマクロ(Model F017)で撮影したユキノシタの写真をご覧ください。
初代90mmマクロ(Model 52B)から受け継ぐ伝統的な「とろけるようなボケ味」は
背景の花、茎のボケに出ています。
硬くなったと感じるのは、高画素機に対応する為にピントの合った部分の解像度が高くなったからでしょう!

◎SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
絞り優先AE F/2.8  シャッタースピード 1/320秒 ISO 400 +0.7 EV補正

 

Profile

sec01_img01石井 孝親(いしい・よしちか)
1967年9月、横浜生まれ。東京写真専門学校卒業後、写真館勤務。
2000年4月から自然写真家として活動開始。現在、身近な足元の自然をテーマに、写真展、写真雑誌、カレンダー等で幅広く活躍中!
写真集に「光と彩の季節・日本カメラ社」、技術書に「光を生かす花撮影術・日本カメラ社」など。自ら主宰する「フォトクラブ光と彩」で横浜、東京にてアマチュア写真家の指導にも力を入れている。

石井孝親のネイチャーフォト(ホームページ)
http://www2.ttcn.ne.jp/~naturephoto/

自然写真家・石井孝親のネイチャーフォト(facebookページ)
https://www.facebook.com/naturephoto.ishii

 

石井孝親さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/f017.html

 

第13回タムロン マクロレンズフォトコンテストの詳細はこちら:
http://www.tamron.jp/special/contest/macrocon2016/

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