TAMRON LENS BLOG

一足先の初夏を感じに、4月初旬に思い切って沖縄県竹富島まで出かけた。 今回旅に用いたレンズはTAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)。 大口径望遠レンズとしての重さはあるのだけれど、じっくり構えて絵を収めたくなるレンズである。

その描写は実に美しく、仕上がった絵を見ると優れた解像力に息をのむほど。 それでいて、非常に滑らかな柔らかさを演出してくれた。 ピントの合わせにくい逆光にも強く、フレアやゴーストなどのストレスは全くなく、シャッターをサクサク切ることができた。

また今回、色鮮やかな島ならではの色にも着目してもらいたい。 色収差を抑える特殊レンズが一枚増えることで、高い解像感とコントラストを見事に演出してくれた。
そして、非常に撮影幅のあるレンズだとも思った。 最短撮影距離が0.95mであり、食べ物を撮影する際にも意外と近寄ることができた。 ピント合わせも非常に早く、撮影に集中することができる。 VC機能も充実しているため、朝から夕暮れ時まで安心して手持ちでの撮影ができる。

2012年発売の旧モデル、A009以降のモデルとなるTAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)、タムロンらしい待望のレンズだと言えよう。 外見や中身も純正レンズに負けず、コストパフォーマンスも非常に素晴らしい、色々なシーンを一 緒にお供したくなるレンズである。

 

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竹富島に到着すると、すぐに海へと向かいました。
木陰で一休みをした後、ゆっくりと海を眺めました。

◎焦点距離:70mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/800秒 ISO感度:100

 

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ここはカイジの浜。
美しいコバルトブルーの海が、広がっています。
その先に写った親子のように、思わず星砂を見つけたくなりました。
砂浜などでは、レンズを付け替えることのないズームレンズがとても便利です。

◎焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/4000秒 ISO感度:100

 

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ゆっくりと海を眺めた後、島を散策。
道中お花に囲まれた小中学校を、ブーゲンビリアを前ボケに撮影しました。
お昼時のせいか、とてものどかなひとときでした。

◎焦点距離:144mm 絞り:F/4.5 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:100

 

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竹富島には 猫島と呼ばれるほど、 沢山の猫がいます。
ある集落の赤瓦屋根に寝起きの猫が、顔を見せてくれました。
思わず撮影をしたのですが、ピント合わせが非常に早く、 焦点距離200mmで瞬間を捉えることができました。

◎焦点距離:200mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/6400秒 ISO感度:100

 

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ある集落前にて、おまわりさんを発見。
とても可愛く見えたので、思わず1枚パチリ。
背景の緑の圧縮効果、柔らかい背景ボケを感じさせてくれます。

◎焦点距離:80mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/2000秒 ISO感度:100

 

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撮影の合間には、細かな休憩も大切です。
昼食後のデザートは、島かき氷(黒糖白玉のせ)をオーダー。そして撮影。
かなり幅広いジャンルに対応するレンズだと思いました。
撮影後は、瞬間的にペロリと平らげ、美味しかったです。

◎焦点距離:70mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/80秒 ISO感度:500

 

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ここには沖縄の原風景が広がっています。
お腹をいっぱいに満たした後も、地図を頼りに解放的な気持ちで、ひたすら歩きました。
白砂路地を撮影しました。
手前から奥へ吸い込まれていくかのような、非常に滑らかな印象でした。

◎焦点距離:200mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/2500秒 ISO感度:1000

 

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70-200mmと旅をしたことで、じっくり撮影を楽しむことができました。
ガラス玉に島での思い出を沢山詰め込んだかのように、また旅に出たくなりました。
透明感のあるモチーフも綺麗にディティールを残しつつ、柔らかな仕上がりとなっていま
す。
沢山の思い出をありがとうございました。

◎焦点距離:200mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:100

 

wakakojet若子jet

岐阜県岐阜市生まれ。名古屋造形大学卒業。 撮影スタジオ勤務後、出版社写真部を経て、写真家松本明彦氏に師事後、独立。
被写体は人物を中心に、雑誌、広告等の撮影をする一方、展覧会でも発表多数。 ライフワークとして街スナップを楽しんでいる。 優しく可愛く綺麗な世界観を得意とする。

 

2016年7月、若子jet写真集「キッチュa GO!!GO!! 浪花編」好評発売中。
https://wakakojet.thebase.in

ブログ:若子jetのセンチメンタル日記
http://wakakojet.exblog.jp/

Instagram https://www.instagram.com/wakakojet/
twitter https://mobile.twitter.com/wakakojet

 

若子jetさんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/a025.html

気づけば新緑まぶしい初夏の足音が聞こえてきた今日この頃。暖かなこの季節になると、景色に赤や緑、黄などなど、いろんな色が目を楽しませてくれるようになり、自然と写欲も湧いてきます。

と、こんな季節にピッタリなレンズが、先日タムロンから発売された「10-24mm F/3.5-4.5 Di II VC HLD」です。このレンズは、APS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラ用に作られた交換レンズなのですが、APS-Cサイズ用の超広角ズームって現行品はどれも設計が一昔前のものが多いので、購入するのためらってしまうんですよね。35mm判フルサイズ用なら同じくタムロンの「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD」を始めとして、最新設計の優秀なレンズが多くそろっているのですけど…

そんな中にあって、本レンズは、2000万画素超が当たり前になった現代のAPS-Cサイズ・デジタル一眼レフカメラに対応して設計された超広角ズームです。マウントがちゃんと金属製になっているなど、光学性能だけでなく、耐久性や操作性もバッチリ質感高く作られた、待望の本格的超広角ズームなのです。しかもタムロンが得意とする手ブレ補正機構「VC(Vibration Compensation)」付き。

そうした訳で今回は、最新の超広角ズームが見せてくれる実力を、「身近で気軽に撮れるけれども、せっかくの一眼レフなので本気で」という視点で、作例を紹介していきたいと思います。「超広角を使いこなせるようになったら一人前」と言われることもありますしね。

撮影は全て手持ちで行っています。

 

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超広角ズームと言えば、何と言っても、引きの取れない場所で被写体を広く写せることが最大の特長。東京スカイツリー内のすみだ水族館の名物である、広大なペンギンゾーンを一枚の画像に収めることができました。焦点距離は広角端の10mm、35mm判換算で約15mm相当の超ワイドな世界だからこそ可能な表現です。

◎焦点距離:10mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/4秒 ISO感度:800

 

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同じく、すみだ水族館での一コマ。クラゲの生態を紹介する特設のスペースだそうですが、「近未来のラボ」的に幻想的な印象を出してくれていますね。こちらは望遠端の24mm、35mm判換算で約36mm相当の画角です。1/4秒のシャッター速度でもぶらさず撮れたのは手ブレ補正機構「VC」のおかげ。むやみにISO感度を高くせずに撮れるのは大助かりです。

◎焦点距離:24mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/4秒 ISO感度:200

 

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家族と一緒に水族館へ行ったときなどに、ぜひ押さえておきたいのが人と水族館が一緒に写った記念写真。人の視角に近いと言われる望遠端の自然な画角と、手ブレ補正機構「VC」があれば、水中の世界に感動する、ご家族のありのままの姿を綺麗に写し撮ることができます。

◎焦点距離:10mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/6秒 ISO感度:100

 

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さて、水族館を離れたら、美味しく食べたご飯の写真も綺麗に記録しておきたいところですね。ズーム域の広い本レンズなら、望遠端の自然な画角と、24cmまで寄れる近接撮影能力で、美味しそうな料理をさらに美味しそうに撮ることができます。手ブレ補正機構「VC」は、通常、被写体の距離が遠いほど効果が発揮されますが、シャッター速度が1/6秒しかなかったこの場合でも、しっかりブレを防いでくれました。

◎焦点距離:24mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/6秒 ISO感度:200

 

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お昼寝中の猫を撮影させてもらいました。ただ撮るだけではつまらないので、広角端を使って被写体(猫の顔)にグッと近寄って撮影しています。猫としては「えっ?」と思うくらいレンズが近寄っていますが、おかげで猫の全身に加え、猫が暮らす付近の状況も一緒に写し込むことができました。こうした表現も超広角レンズ独特の特性です。

◎焦点距離:10mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/640秒 ISO感度:100

 

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春の花であるシャガが群生していました。最短撮影距離の24cmまで寄って撮影しています。近くのものは大きく、遠くのものは小さく写るという、超広角レンズの特性によって遠近感を強く表現できました。2平方メートルに満たない小さな群落が広大な湿地のように見えます。

◎焦点距離:10mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:100

 

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満開を過ぎてしまった桜も、夕焼けの光によって情緒ある風情を写すことができました。画面内の情報量が多く構図をまとめるのが難しい超広角レンズですが、ズームレンズなら不必要なものが入らないように焦点距離を調節できるので、被写体を上手く配置できます。本レンズは2.4倍という広いズーム比をもっているので、入門用のワイドレンズとしても扱いやすくオススメできる1本です。

◎焦点距離:12mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/20秒 ISO感度:100

 

sonehara曽根原 昇(そねはら・のぼる)

信州大学大学院修了後に映像制作会社を経てフォトグラファーとして独立。2010年に関東に活動の場を移し、雑誌・情報誌などの撮影を中心にカメラ誌等で執筆もしている。
写真展に「イスタンブルの壁のなか」(オリンパスギャラリー)など。

 

 

■取材協力:すみだ水族館
クラゲとペンギンの大型水槽で春の特別演出実施中!
詳細は、すみだ水族館 公式ホームページをご覧ください。
http://www.sumida-aquarium.com/

すみだ水族館 公式Facebook
https://www.facebook.com/Sumida.aquarium.official

 

曽根原 昇さんご使用のレンズについて詳しくは、
10-24mm F/3.5-4.5 Di II VC HLD(Model B023)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/b023.html

飛行機そのものにレンズを向ければ、望遠レンズが欲しくなるのがわかるだろう。それも400mmを超える超望遠レンズに。
先代の150-600mm(Model A011)から進化したこのA022は、AF応答速度、手ブレ補正のVC機構、操作性、そして描写力など、全般に渡る性能向上が謳われている。
A011から続く携行の良さは屋外での望遠撮影に大きく寄与し、何より手軽にそのレンズを付けたカメラを持ち出そうとするフットワークの軽さを手に入れられることが、最大の魅力だ。それに輪をかけて性能向上となれば、写真を撮ろうと外へ出ようとする気持ちは俄然高まる。
また今回のモデルチェンジとともに新しくテレコンバーターがラインナップに加わり、さらに望遠効果を求める場合に威力を発揮できることとなった。

天候、陽の状況、そして風の向き。飛行機の写真を撮る上で、常に影響を受ける環境に対して臨機応変に行動するには、自身はもちろん、撮影機材などを取り回し良くできるかが重要になる。
時にA022を付けたカメラ一台で飛行場の周りを歩いて一周、または飛行場から遥か離れて遠景に見える飛行機を狙うことも念頭に入れた機材選びが鍵となるのだ。
今回はこのA022を付けたフルサイズカメラ、APS-Cカメラ、1.4×テレコンバーター、2×テレコンバーターと4通りの写真を選んでみた。

このブログでは、その撮影状況を簡単に記するが詳細は2月23日、24日、CP+のタムロンブースにてお伝えする予定です!

では、皆さんのご来場を心よりお待ちしています!

 

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春の便りを待つ羽田空港に、大陸からの長旅を終えようとする777型機が滑り込んでいく。

◎SP 150-600mm(A022)+APS-Cサイズカメラ、換算825mm相当
絞り:F/11 シャッタースピード:1/1250秒  ISO100

 

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乾いた北風の吹く1月上旬。日の出を背景に羽田空港を駆け上がる767型機を約6Km離れて眺望する。

◎SP 150-600mm(A022)+2倍テレコンバーター+APS-Cサイズカメラ、換算1800mm相当
絞り:F/22 シャッタースピード:1/1250秒 ISO100

 

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夏雲の湧出る9月初旬。東京湾へ向け羽田空港を駆け上がる777型機を展望エリアから見上げた。

◎SP 150-600mm(A022)+フルサイズカメラ、375mm相当
絞り:F/10 シャッタースピード:1/400秒  ISO100

 

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西より風が吹いた1月中旬。積雲溜まる東京湾を横断しファイナルアプローチへ入った737型機。

◎SP 150-600mm(A022)+APS-Cサイズカメラ、換算900mm相当
絞り:F/7.1 シャッタースピード:1/1000秒  ISO100

 

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羽田空港22滑走路へ進入中の777型機。運河の水面に反射する太陽光が機体下面に映し出された。

◎SP 150-600mm(A022)+フルサイズカメラ、600mm相当
絞り:F/9  シャッタースピード:1/1000秒  ISO100

 

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首都圏上空30000フィートを西へ。旅の途中、大陸間を横断する飛行機が頭上を越えていった。

◎SP 150-600mm(A022)+2倍テレコンバーター+APS-Cサイズカメラ、換算1800mm相当
絞り:F/13 シャッタースピード:1/80秒  ISO400

 

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日の入り20分前。羽田空港へ着陸進入する777型機。約20Km離れた対岸からレンズを向けた。

◎SP 150-600mm(A022)+2倍テレコンバーター+APS-Cサイズカメラ、換算1800mm相当
絞り:F/18 シャッタースピード:1/320秒  ISO100

 

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福岡空港34滑走路へ737型機のベースターン。雪雲の隙間からまもなく沈む陽を背に受けた。

◎SP 150-600mm(A022)+2倍テレコンバーター+APS-Cサイズカメラ、換算1800mm相当
絞り:F/13 シャッタースピード:1/500秒  ISO100

 

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寒風吹きすさむ夜の8時ごろ。大阪空港32L滑走路へ進入する787型機を千里川土手で待ち受けた。

◎SP 150-600mm(A022)+フルサイズカメラ、150mm相当
絞り:F/5 シャッタースピード:1/40 秒 ISO25600

 

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福岡空港16滑走路から駆け上がる777型機。前哨灯がみぞれ交じりの冬雨を照らした。

◎SP 150-600mm(A022)+APS-Cサイズカメラ、換算900mm相当
絞り:F/6.3 シャッタースピード:1/50秒  ISO4000

 

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十五夜の月が輝く冬夜。羽田空港から離陸上昇する787型機が通過する。

◎SP 150-600mm(A022)+2倍テレコンバーター+APS-Cサイズカメラ、換算1800mm相当
絞り:F/13 シャッタースピード:1/640秒  ISO2000

 

inoue井上六郎(いのうえ ろくろう)

1971年東京生まれ。スタジオマン、個人写真家アシスタントを経て、出版社の社員カメラマンとして自転車、モーターサイクルシーンなどを撮影する。その後は出版社を退社しフリーランスに。
以後、国内外の自転車、モーターサイクルメーカーやスポーツアパレルメーカーの広告や各一般雑誌、専門誌等で撮影活動中。
また、国内外のマラソンなどスポーツイベントの公式記録カメラマンを務める。
自転車レース、ツール・ド・フランスの写真集「マイヨ・ジョーヌ」を講談社から、
航空機・ボーイング747型機の写真集「747 ジャンボジェット 最後の日々」を文林堂から上梓。
日本写真家協会、日本スポーツプレス協会、国際スポーツプレス協会会員。

 

井上六郎さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2(Model A022)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/a022.html

 

井上六郎さんがご登場の、CP+2017タムロンステージスケジュールはこちら
タムロンCP+2017特設サイト:
http://www.tamron.co.jp/special/cpplus2017/

桜と言えば春の代表的な花ですが、冬の寒空にピンク色のきれいな桜が咲いていました。花も大振りでピンク色も濃く花付きもいいようです。なんという名前かしらと思って樹名板を見てみると“ヒマラヤザクラ”とありました。50年くらい前にネパールの皇太子より贈られた桜だそうです。花芯も長くアップにして撮るのも面白いと思いマクロで狙ってみました。背景の色は赤く色づいた紅葉の葉っぱです。秋色を背景に、ピントは大振りのシベに合わせ絞り過ぎず開け過ぎずとF/8で撮りました。三脚は使えなかったので、手ブレ補正機能を活用して風に揺れる被写体を捉えるために何度かシャッターを切りました。新しい手ブレ補正機能は大いに役立ってくれました。

冬のさくら

冬のさくら

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/8.0 シャッタースピード1/400秒 ISO400 +1.0EV補正

 

冬になると鮮やかな葉っぱや花が減って、樹々は枯れて葉っぱは落ちます。そうすると枯れて残った葉っぱが目立つようになって面白い被写体になります。日の当たった枯れた葉っぱの表面に手前の小枝の影が黒く映っています。これは光がなければ存在しない、光が作り出したアート作品を撮らせてもらったものです。周囲の色も枯草色のシックな茶色でまとめることができました。カメラと葉っぱがなるべく平行になる位置を探して、絞りはあまり絞らずに撮りました。枯れた葉っぱが光で輝いて渋い革のような質感です。このような質感が描写できるのもマクロレンズならではだと思います。

影模様

影模様

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/4.2 シャッタースピード1/1250秒 ISO800 +0.3EV補正

 

なんという葉っぱかわかりませんが、枯れて小枝に引っかかってぶら下がっていました。風に吹かれてゆらゆらと揺れていましたが、オートフォーカスで右側の葉っぱにピントを合わせて撮りました。オートフォーカスも素早くピシッと合い気持ちいいですね。主役が地味な色合いなだけに背景にくる色は意識して、緑の葉っぱや赤い花の色をぼかしてアクセントに利用しています。枝に引っかかる小枝の位置を三分割上に配置して葉っぱの右側の空間が空くようにフレーミングし、柔らかい背景から葉っぱが浮かび上がるように撮りました。ピントの合ったところはシャープで、それでいてとろけるようなボケの美しさは明るい開放値のマクロレンズならではですね。

風に吹かれて

風に吹かれて

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/3.5 シャッタースピード1/250秒 ISO800 +0.3EV補正

 

冬ならではの被写体の一つにイルミネーションがあります。暗くて撮るのが難しいイメージがありますが、光そのものは明るいので露出オーバーにならないようにアンダー目に撮ればライトの色もきれいに撮れます。イルミネーションは光の玉ボケがファンタジーに表現できますから、玉ボケができる位置を探して撮りました。前景に玉ボケになるツリーの光を大きく入れて中景のツリーの光がそれよりは小さく、一番奥にピントを合わせた主役の女神のイルミネーションを重ねて玉ボケの光をまとうようにフレーミングしました。玉ボケをやわらかくしたかったので絞りは開放で。

光の女神

光の女神

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/2.8 シャッタースピード1/30秒 ISO100 -0.7EV補正

 

イルミネーションは色々なフィルターを使うことで面白い効果が得られます。これはソフト効果とクロスの光条効果のあるクロスフィルターを使っています。光条の方向はフィルター枠を回すことで好きな位置に変えられます。丘の上を歩く人物のシルエットを、斜面に広がる緑色の光と赤い背景のイルミネーションで挟んでソフトクロスを効かすことで非現実的な、夢のような雰囲気になりました。二人連れの人物が来るまで待ってちょうどいい位置でレリーズしています。90㎜のマクロレンズは開放絞りの明るい単焦点レンズとしても活躍するので、暗い場面でもピント合わせやフレーミングのしやすさは抜群です。

夢の中

夢の中

◎焦点距離90mm 絞り優先AE F/6.3 シャッタースピード1/13秒 ISO1600 -1.0EV補正

 

普段、花や植物を撮る私にとって、冬というのはちょっと変わった被写体が撮れる面白い季節なのです。普通に考えれば花や緑もないし、何を撮ればいいの?っていうことですが、冬になれば樹々の葉っぱが落ちて樹形や枝が目立ってきます。また生い茂っていた緑がなくなり背景がシンプルになってきます。フォトジェニックな乾燥して枯れた葉っぱや質感の面白い被写体がそこかしこにあって、上手く背景と組めばそれこそアートな作品に仕上がります。花だって実や種になって面白い被写体です。主役の色合いは渋くて地味目ですが、背景に光や明るい色をもってくれば十分美しい作品になります。小さな被写体が豊富な冬の時期はマクロで寄って撮るのが面白いのです。また冬の風物詩、イルミネーションも最近では色々なところで開催されて身近な被写体になりました。マクロレンズの明るい開放値と柔らかなボケを活かしてファンタジーな表現が可能です。外は寒いですけど冬ならではの被写体を見つけにでかけましょう。北風に負けないように!

 

okamoto岡本洋子(おかもと・ようこ)

東邦大学生物科を卒業。12年間の会社勤務の後、日本写真芸術専門学校にて写真を学ぶ。卒業後は秋山庄太郎氏のアシスタントを務め、独立フリーへ。現在、花や植物、風景を主に撮影。各種撮影会や写真教室講師を務める。

女子美術大学非常勤講師
日本写真協会会員(PSJ)
日本自然科学写真協会会員(SSP)
フェイスブック https://www.facebook.com/yoko.okmoto.5

 

岡本洋子さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)製品ページ:
http://www.tamron.jp/product/lenses/f017.html

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   仏山タムロン工場の見学をきっかけにして、このブログではいくつかのテーマを持ってタムロンの交換レンズに私が感じていること、考えていることを9回にわたって述べてきた。今回はその最終回。

   タムロンは日本国内(青森工場)のほか海外(中国工場やヴェトナム工場)でも交換レンズを生産している。しかしそこで生産される交換レンズの「品質と性能」については、タムロンが定めた基準を厳格に守っている。つまり、生産される地域によって品質も性能も変わることはない、ということ。だからタムロンは、生産されるすべてのレンズが『Made in TAMRON』なのだと言っている。

   安定した品質で優れた性能を備える"良いレンズ"をタムロンが作っていること、さらには、もっと良いレンズを作ろうと努力していることは、このブログを読んでもらってなんとなくわかっていただけたと思う。
   しかし ━━ と、きっと多くの皆さんはおっしゃるだろう ━━ 良いレンズとは、具体的にどんな条件を満たしていればいいのか、タムロンはどんなところに重点をおいてレンズを設計し、開発し、製造しているのか。以下は、たぶんに私の個人的評価軸に偏っている部分もあるだろうが、タムロンが考える「理想のレンズ」と当たらずとも遠からずだと思う。
 

≪ 良いレンズであるための必須条件(私のレンズ評価軸)≫

① 適度なコントラスト(立体感、透明感)
② 上品なシャープネス(解像力、鮮鋭感)
③ 豊かなグラデーション(諧調描写力)
④ 滲みのない正しい色再現性(色のニュートラリティー、色のクリアーさ)
⑤ 優れた逆光特性(フレア/ゴーストが目立たない)
⑥ 正確な対称性(ディストーション/ディフォルメーションが少ない)
⑦ なだらかなボケ味(柔らかさ、色のクリアーさ)
⑧ 操作性(機能、大きさ重さ、ズームリング/ピントリングの感触)
⑨ 耐久性(壊れにくい、防塵、防滴)
⑩ 価格(リーズナブル、コストパフォーマンス)
 

   上に示した10の条件は私が普段、レンズを評価するときの基本条件である。それぞれに優劣、多少のデコボコがあってもいいが、欠けることは許されない。理想を言えば、10のすべての条件が均等に、バランス良く満たされていることだ。
   たとえば、シャープネス(解像力)が大変に優れているが、強いコントラスト傾向があるために諧調描写力は少し犠牲になっているレンズ。一見したところ、力強くて見栄えの良い写りのレンズのようだが、いささか個性が強すぎる。これを私は「自己主張し過ぎるレンズ」としてあまり高く評価をしない。

   では、タムロンの交換レンズはどうだろうか。
   上記の10の条件は過不足なく満たしているのだが、はっきり言って、やや地味な印象のレンズが多い。いいや、控えめで、謙虚な印象のレンズと言い直した方がいいか。
   いまのレンズ描写の流行のように、オレはどうだ、オレは凄いだろう、と自己を主張しないレンズのような気がする。レンズのほんとうの性能をわかってくれる人に使って欲しい、というタムロンの姿勢が、私は好きだし、良いことだと考えている。
   なぜか。その理由はデジタルカメラの特性を考えてみればわかる。
 

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   一部のレンズに見られるハイコントラストで太い解像描写力の画像は、見る人に力強い印象を与え「わっ、凄い描写だ」と驚かせることはできる。しかしタムロンレンズはそれとは逆。タムロンのレンズ描写の特長は、適度なコントラストと豊かな諧調描写力、そして細くて上品な解像力、立体感のあるボケ味だ。じんわりと時間をかけて良さが伝わってくる描写のような気がする。とくに、新しいSPシリーズの単焦点レンズは使っていると、そうしたタムロンレンズの特性を顕著に感じる。
   SP 35mm F/1.8 Di VC USD(Model F012)、絞り優先オート(F/1.8、1/3200秒)、ISO100

 

   デジタルカメラの画質は、いま飛躍的に向上してきている。イメージセンサーの高画素化や大型化、そして画像処理技術の進歩によるところが大きい。そんな現在の最新のデジタルカメラと組み合わせても、カメラ側の絵づくりの方向性を大切にしつつ、レンズの描写性能を充分に発揮することが求められている。

   レンズの個性が強すぎると、カメラ側の絵づくりの狙いがめちゃくちゃになってしまう恐れもある。レンズの自己主張が強すぎると、少しニュートラルに戻そうとしても無理のある画像処理をしなければならない。レンズの描写特性がニュートラルで柔軟性があるほど、カメラ側で絵づくりをコントロールしやすくなる。
   やや控えめで素材を大切にした描写だと、適度にコントラストやシャープネスを加減することで画質を損なうことなく画像を仕上げることができる。それがタムロンの「レンズ描写のフィロソフィー」ではなかろうか。

   考えてもみてほしい。タムロンの交換レンズは特定のメーカーのデジタルカメラにだけ相性が良いように作っているわけではない。絵づくりの考え方の異なるカメラメーカーのデジタルカメラと組み合わせても、自己主張せず、しかしレンズの描写性能は最大限に発揮されるように、じつに細やかな配慮がされている。
   タムロンのように汎用交換レンズを作っているレンズメーカーにとっては、ここが重要なのではないだろうか。たとえばフィルムカメラを使っていて、あるフィルムとの相性は良いが、別のフィルムを使うと期待したような写りにならない、カラーならいいがモノクロだとさっぱり、というような交換レンズは困る。それと似てはいないか。
 

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   たとえばの話だが、タムロンのまったく同じレンズを異なるメーカーのカメラボディと組み合わせて撮影してみると、いっぽうのカメラでは色収差がほとんど見られないのに、かたほうのカメラでは色収差が目立つということもある。カメラが自動的にデジタル処理をして一括に色収差を補正しているか、していないかの違いである。タムロンとしてはカメラ側の画像処理補正に頼ることなく、これからも正面から堂々とレンズ光学性能だけで勝負していって欲しいと思う。
   16-300mm F3/.5~6.3 Di II VC PZD MACRO (Model B016)、絞り優先オート(F8、1/250秒)、マイナス0.3EV露出補正、ISO3200。

 

   デジタルカメラと交換レンズをセットで作っているカメラメーカーでは、レンズの描写特性(クセや欠点)に応じてカメラの絵づくりを最適化するということもできる。歪曲収差や色収差などが簡単に補正できるのもそうした技術の恩恵によるものだ。
   しかし、それは自社の交換レンズに対してであって、他社(タムロンなど汎用レンズメーカー)の交換レンズは画像処理による自動収差補正の恩恵を受けることは、一般的にはできない。丁寧に真正面から、愚直に描写性能の良いレンズを作っていくしかない。そして、どのようなカメラボディと組み合わせても水準以上の画質が得られることは当然だが、さらにはボディとレンズとの重量バランスや操作にも違和感を与えないようにしなければならない。

   こうしたことはタムロンのような汎用レンズメーカーの宿命でもある。だからこそ、自己主張の強い頑固な交換レンズよりも、タムロンの交換レンズのように(やや地味ではあるが)描写の基本はしっかりと確保したうえで柔軟な交換レンズのほうが良いと私は考えている。

   「コンピューテーショナルフォトグラフィ」という言葉をご存じだろうか。
   コンピューターを使って作り出す新しい写真のことだ。最新のデジタルカメラの中にはコンピューターが内蔵されているようなものだ。新しい写真画像を創り出すだけでなく、イメージセンサー、画像処理技術、そしてレンズを一体に考え、それぞれの不足ぶんを互いにおぎないあいながら理想的な画像に仕上げる写真技術は、もうそこに来ている。
   将来、カメラ内蔵の高性能コンピューターを使ってレンズの収差補正をすることなど容易にできるようになるだろう(実際、いまもやっている)。未来的には、ピントの補正、ボケ味のコントロールなども簡単にできるようになる可能性だってある。

   だが、どんなにコンピューテーショナルフォトグラフィが進化したとしても、レンズの基本的な役割は変わることはないだろう。レンズには、光を忠実に、余計な手を加えることなくカメラに手渡すという基本原理がある。
   デジタルカメラが今後どれだけ電子化が進むか予想もつかないが、しかし写真レンズだけは、製造方法も役目もおそら今とあまり変わらないだろう。レンズを丁寧に磨き、それを正確に枠に嵌め込み、精密に動作させ、どこからの援助も手助けもなく自立して優れた描写性能を発揮する。そんなレンズこそが生き残って行き大切にされるに違いない。

   そう、いまのタムロンの交換レンズの「描写のフィロソフィー(第3回ブログを参照)」こそ、現在のデジタルカメラにとってももちろん、将来のデジタルカメラにとっても、いちばん重要なところをしっかりと見据えて設計され製造されているように思う。

 

 

   長いブログの連載をお読みいただき、ありがとうございました。
   「寡黙」なタムロンに替わって私がくどくどと説明をしてしまったために、すっかり長い連載になってしまいました。
   でも、このブログをお読みいただいてタムロンレンズの「良さ」が、皆さんに少しでもご理解していただければ私としては望外のよろこびです。
 

03_1612

   2~3日にかけ仏山タムロン工場などを見学させてもらって、本日は仏山を離れる日となった。その日の朝、カメラ一台を持ってホテルの近所を散歩してみた。蒸暑い朝で湿度が高い。エアコンの効いたホテルから一歩外に出るとレンズ表面がすぐ曇ってしまう。偶然、通りかかった小さな公園でご夫婦だろか、老人ふたりが音楽にあわせて軽やかにダンスをしているのを見かけた。見とれてしまうほどウマい。一曲終わるのを待って、おふたりの写真を撮らせてもらった。「ありがとうございました」と礼を言って別れ際、ふと振り向くと素晴らしい笑顔で見送ってくれていた。その笑顔を読者の皆さんにもお裾分けを。
   28-300mm F8/3.5~6.3 Di VC PZD(Model A010)、絞り優先オート(F/5.6、1/50秒)、マイナス0.7EV露出補正、ISO100。

 

tanaka田中 希美男(たなか きみお)

多摩美術大学・多摩芸術学園写真科を卒業後、フリーランスフォトグラファーに。おもにクルマの撮影を専門とするが、人物、風景、 スナップなど撮影分野は多岐に渡る。おもな出版書籍は「 デジタル一眼上達講座」、「 デジタル一眼 " 交換レンズ 入門」 ( ともにアスキー新書 )、「 デジタル一眼レフ・写真の撮り方」( 技術評論社 )、「 名車交遊録」 ( 原書房 ) 、「 名車探求」 ( 立風書房 )など。 写真展は多数開催。 現在、カメラやレンズ、写真関連の雑感を写真ブログ『Photo of the Day』や、twitter『@thisistanaka』で情報を発信中。

ホームページは『 http://www.thisistanaka.com/

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