TAMRON LENS BLOG

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―ご注意―(必ずお読みください)
M45

「すばる」の和名で有名なおうし座のM45 プレアデス星団です。
肉眼でもよく見えますが、望遠レンズで撮影すると星団をおおう青い星雲が見事です。

◎2014/12/22(福島県いわき市)
焦点距離600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3開放 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:180秒 ISO感度:1600 12コマ、ダーク10コマ、フラット11コマ、フラットダーク10コマ、バイアス10コマ

 

馬頭

馬頭星雲はオリオン座の三つ星の一番左ζ(ツェータ)星アルニタクのすぐそばにある有名な暗黒星雲です。
左下の散光星雲NGC2024は「燃える木星雲」と呼ばれています。

◎2014/12/22(福島県いわき市)
焦点距離600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3開放 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:180秒 ISO感度:3200 20コマ、ダーク10コマ、フラット11コマ、フラットダーク10コマ、バイアス10コマ

 

M51

春の夜空で楽しめる渦巻銀河、りょうけん座の子持ち星雲M51です。

◎2014/1/2 (福島県いわき市)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:60秒 ISO感度:3200 14コマ、ダーク10コマ

 

星空にレンズを向けると、様々な天体の美しい姿を写真に撮ることができます。
TAMRON SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USDの焦点距離は、
よく知られた大きめの天体を軽くクローズアップするところから、本格的にとらえるところまで対応できます。
天体写真撮影用の天体望遠鏡(特に天体写真鏡「Astrograph」とも呼ぶ)は、
とても高性能なレンズですが非常に高価です。
SP 150-600mmは、手頃な価格にもかかわらず、
天体写真鏡と比べてもあまり遜色のない写真が撮影できるのは大きな魅力です。

 

M8 B

夏の夜空で楽しめる大散光星雲、いて座の干潟星雲M8です。

◎2014/7/26(長野県諏訪郡原村)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:120秒 ISO感度:1600 25コマ、ダーク10コマ、フラット20コマ、フラットダーク20コマ、バイアス20コマ

 

NGC7000

夏の夜空に輝く散光星雲、はくちょう座の北アメリカ星雲NGC7000です。
肉眼ではよくわかりませんが、撮影すると北アメリカ大陸そっくりの姿が浮かび上がります。
焦点距離を300mmとして全景をおさめてみました。

◎2014/9/21(福島県いわき市)
焦点距離:300mm(35mm判換算:480mm相当) 絞り:F/5.6 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:120秒 ISO感度:3200 25コマ、ダーク10コマ、フラット10コマ、フラットダーク10コマ、バイアス10コマ

 

NGC6960

はくちょう座の網状星雲の一部です(NGC6960)。超新星爆発の残骸が光り輝いているものです。

◎2014/9/28(福島県いわき市)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:180秒 ISO感度:1600 30コマ、ダーク10コマ

 

天体写真の撮影は様々な対象に応じて様々な技法があり、
撮影方法からはじまって撮影した画像の後処理まで一通り扱った海外の専門書なら数百ページの分量の解説となります。
ここでは当ブログ記事に掲載した写真を私が撮影した方法について、ごく簡単にご説明することにいたします。

 

まずは機材についてご紹介します。天体写真を撮影するには、赤道儀が必要となります。
地球が自転しているため天体は夜空を移動していますから(日周運動)、天体を追尾する必要があります。
赤道儀には搭載するレンズやカメラを支える十分な耐荷重性能と、日周運動を正確に追尾する精度が必要です。
長焦点側の600mmで使うためには高い追尾精度が要求されるため、
赤道儀の動作を制御するオートガイダーという装置を併用します。
これはガイド鏡とよばれる小型望遠鏡に恒星像を撮影する高感度ビデオカメラを装着、
その恒星像が基準位置からどの程度ずれたかをリアルタイムで計測して、赤道儀の動作を制御する装置です。
これにより数分から数十分という長時間の露出でも、天体を完全に静止した状態で撮影できるようになります。

 

DSC6604

撮影準備中の様子です。赤道儀の上にSP 150-600mmとガイド用小型望遠鏡を平行に載せています

 

カメラについては、天体撮影用に改造したデジタル一眼レフカメラを使用しています。
例えば、通常のカメラのセンサーから青色をした色調整用のフィルターをはずすことにより
通常のカメラでは良く写らない、赤~ピンク色をした散光星雲などの天体を
明瞭にとらえることができるようになります。
これらの天体は宇宙に大量に存在する水素ガスによる光を放っていますが、
そのスペクトル域を無改造のデジタルカメラでは良くとらえられないのです。

 

M52

秋の夜空に見えるカシオペア座の散開星団M52と、その近くにある赤い散光星雲NGC7654です。
NGC7654はシャボン玉星雲と呼ばれています。

◎2014/9/21(福島県いわき市)
焦点距離:600mm(35mm判換算:960mm相当) 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:120秒 ISO感度:3200 25コマ、ダーク14コマ、フラット10コマ、フラットダーク10コマ、バイアス10コマ

 

二重星団

秋の夜空で楽しめる散開星団、ペルセウス座の二重星団NGC 869とNGC 884です。双眼鏡でもよく見えます。

◎2014/9/21(福島県いわき市)
焦点距離:600mm 絞り:F/6.3 EOS Kiss X5改造機 シャッタースピード:60秒 ISO感度:3200 21コマ

 

レンズのピント合わせは慎重に行わなければなりません。
明るい恒星を写野にいれて、ライブビューで最大に拡大してピント合わせを行っても、
撮影結果がピンぼけになることがあります。
これを避けるためバーチノフマスクなどの、ピント調整用の道具を併用します。
なおタムロンSP 150-600mmに限らず、フローライトやEDガラスを使用したレンズは、
外気温が変化するとピントがずれますので、常に気温をモニターし数度変化したらピント合わせし直すようにします。
また使い始めの時にレンズが外気温に順応していないと撮影中にピント位置がずれていきますので、
撮影開始前30分から1時間程度は撮影環境に置いて気温に馴らす必要があります。
また撮影する対象を変えるたびに、ピントを確認するようにします。

 

さらに撮影の時に生じる様々な問題を解決するための準備が必要です。
湿度が高い晩にはレンズ表面に結露が生じてしまい、星像がにじんでしまいますので、
露よけのフードとヒーターが必要になります。
長時間露出をさせるため外付けのコントローラーを使用するか、
パソコンと接続してコントロールソフトからカメラを制御する必要があります。
次回は撮影と画像処理のポイントについてご説明します。

 

Profile

根本泰人(ねもと・やすひと) クラシックカメラの修理専門店である有限会社ハヤタ・カメララボ取締役。40年以上に渡り、天体観測や写真撮影を続けている。
「メシエ天体ガイド」アスキー出版局(1993)、「メシエ天体アルバム」アストロアーツ(2004)、
「DVDで始める天体観察入門」アストロアーツ(2008)、「ビジュアル星空案内」 アストロアーツ(2011)、
「世界ヴィンテージ・カメラ大全」東京書籍(2012)等、著書多数(いずれも共著)。

 

根本泰人さんご使用のレンズについて詳しくは、
SP 150-600mmスペシャルサイト:http://www.tamron.co.jp/lineup/a011/index.html

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