かつて「しばみこ」の愛称で親しまれ、多くのファンを魅了した黒井しばさんとさくらみこさん。
所属事務所の枠を超えた二人の仲睦まじいコラボ配信は、VTuber界隈で大きな話題を集めていました。
しかし2019年後半を境に、二人の交流は急速に減少し、現在では公の場での絡みは完全に途絶えています。
この記事では、かつて輝いていた二人の関係がなぜ疎遠になったのか、その背景にある要因を探っていきます。
「しばみこ」誕生と黄金期の軌跡
2018年、黒井しばさんはにじさんじSEEDs 2期生として、さくらみこさんはホロライブ0期生として、それぞれの活動をスタートしました。
二人を結びつけたのはGTA5という共通の趣味でした。 2019年1月から始まったコラボ配信は、リスナーから高い支持を受けました。
特に2019年1月の「ゆるゆるバイトRP」や2月の「GTA5新婚旅行RP」は、当時の視聴者数として異例の盛り上がりを見せていました。
Twitter上でも互いの配信を宣伝し合い、「底辺同士で頑張ろう」と励まし合う姿は、多くのファンの心を捉えました。
所属事務所が異なるにもかかわらず、純粋な友情で結ばれているように見えた二人の関係は、VTuber界隈における理想的なコラボの形として注目されていました。
交流停止の転機となった出来事
2019年10月6日、ホロライブ全体ライブの直前に、黒井しばさんがTwitterで「みこおへんじして 一回でいいからおへんじして」という投稿を行いました。
この投稿の前には「仲良くしてた人間が、多忙になって、返事もくれなくなるの、さみしい」という意味深なツイートも見られました。
さくらみこさんはその後返信し、黒井しばさんも「お忙しいとこメンヘラに付き合っていただいて本当にありがとうございます」と応答しています。
表面上は和解したように見えましたが、この出来事を境に二人の公の場での交流は徐々に減少していきました。
ファンの間では、この一連のやり取りが二人の関係変化を象徴する出来事として記憶されています。
疎遠化の背景にある要因
さくらみこの急成長と活動環境の変化
2019年後半から、さくらみこさんのGTA5配信が海外で大きな反響を呼び、チャンネルは急成長を遂げました。
同時視聴者数は5,000人を超え、ホロライブ全体も急拡大の時期を迎えていました。
この時期、さくらみこさんの活動スケジュールは過密になり、事務所からは箱内コラボや海外戦略への注力が求められるようになったと推測されます。
一方、黒井しばさんは同時視聴者数1,000人前後の活動規模を維持していました。
二人の間に生まれた活動規模の差が、コラボの優先順位に影響を与えた可能性があります。
所属事務所の方針転換
ホロライブの成長に伴い、事務所側の戦略も変化していったと考えられます。
企業VTuberグループとして、箱内での連携強化や戦略的なコラボレーションが重視されるようになりました。
異なる事務所に所属するVTuberとの個人的な交流よりも、組織全体の成長につながる活動が優先される環境になっていった可能性があります。
過去コンテンツの非公開化
二人の関係変化を決定づけたのが、さくらみこさん側のチャンネルから過去のコラボ動画が非公開になったとされる出来事です。
この対応が本人の判断だったのか、事務所からの指示だったのかは明らかになっていません。
しかし、過去の交流記録を残さないという選択は、二人の関係に何らかの区切りがつけられたことを示唆しています。
現在の状況と今後の展望
現在、黒井しばさんとさくらみこさんは、それぞれ異なる道で成功を収めています。
さくらみこさんはホロライブのトップクリエイターの一人として、大規模な企画やアルバムリリースなど多彩な活動を展開しています。
黒井しばさんもFF14配信などを中心に、独自のファン層を獲得し、安定した活動を続けています。
2024年の黒井しばさんの3Dお披露目配信でも、さくらみこさんからの祝福メッセージはありませんでした。
現在の二人は完全な疎遠状態にあると言えます。
まとめ
黒井しばさんとさくらみこさんの関係変化は、VTuber業界の成長と商業化に伴う複雑な事情が背景にあると考えられます。 さくらみこさんの急成長による活動環境の変化、所属事務所の戦略転換、そして個人的なコミュニケーションの行き違いが重なり、二人の距離は徐々に開いていきました。
かつて「しばみこ」として多くのファンを楽しませた二人の姿は、今では過去の記憶となっています。
それぞれが異なる道で成功を収めている現在、二人の関係が元に戻る可能性は低いと言わざるを得ません。
しかし、あの時期の二人の輝きは、今でも多くのファンの心に残り続けています。
