2026年の共通テストが終わり、「今年は難しかったのか?それとも例年通りだったのか?」と気になっている受験生や保護者の方も多いのではないでしょうか。
試験直後の手応えは人それぞれですが、客観的な指標となるのが予想平均点です。
前年との比較を見ることで、今年の難易度や得点しやすかった科目、逆に苦戦しやすかった分野が浮かび上がってきます。
この記事では、2026年共通テストの予想平均点をもとに、前年からの推移や科目ごとの特徴を整理しながら、「今年の共通テストはどんな年だったのか」を分かりやすく解説していきます。
全体を見渡すと、2026年共通テストは難しさが一段階アップ
2026年の共通テストは、全体的に見ると「やや手強くなった」という印象が強い試験でした。
6教科型の想定平均点を比べると、理系・文系ともに前年より低下しており、特に理系では大きな下げ幅が見られます。
中でも影響が大きかったのが、国語・数学ⅠA・情報Ⅰといった配点や重要度の高い科目です。
これらの平均点が揃って下がったことで、「思ったより点が伸びなかった」「解き切れなかった」という感覚を持つ受験生が増えやすい構成だったと言えるでしょう。
全体として、知識量よりも処理スピードや判断力をより強く求められる試験へとシフトした印象です。
英語は二極化、国語は時間との戦いがよりシビアに
英語については、同じ科目内でも明暗が分かれました。
リーディングは比較的読み進めやすく、文章の流れをつかめた受験生にとっては「想像より解けた」と感じやすい内容だったようです。
一方で、リスニングは情報量が多く、集中力を削られやすい構成となり、ミスが重なった人も少なくなかったと考えられます。
結果として、英語全体では「読解で稼げた人」と「リスニングで崩れた人」の差が広がりやすい形になりました。
国語はさらに厳しく、文章量の多さが大きな壁となりました。
読み進めても終わりが見えにくく、後半に余裕を残せなかった受験生も多かったはずです。
丁寧に読む力だけでなく、取捨選択の判断力がこれまで以上に問われる内容だったと言えるでしょう。
数学と理科は科目選択で明暗、特に物理は要注意
数学では、ⅠAとⅡBCで印象が分かれました。
数学ⅠAは、いわゆる「見慣れた問題」が少なく、考えさせる設問が中心だったため、手が止まった受験生も多かったようです。
その一方で、数学ⅡBCは比較的落ち着いた難易度で、ⅠAの失点をここで補えた人も少なくありません。
理科は、まさに“科目ガチャ”とも言える状況でした。
基礎科目は全体的に得点しやすく、安定した結果が出やすかった一方、専門科目では難易度に大きな差が生じました。
特に物理は難度が突出して高く、2026年共通テストの中でも屈指の難関科目だったと言えます。
対照的に、化学は比較的点を取りやすく、選択科目によって受験生の有利・不利が大きく分かれる一年となりました。
情報Ⅰは想定以上の難化、付け焼き刃では通用しない試験に
2026年の共通テストで、特に受験生を戸惑わせた科目が情報Ⅰです。
予想平均点は56点と、前年から大きく下落しました。
新課程科目として徐々に浸透してきたものの、「とりあえず覚えれば何とかなる」という感覚では太刀打ちできない内容だったと言えるでしょう。
設問は知識の再生ではなく、条件を整理し、筋道を立てて考える力を要求するものが中心でした。
プログラム的思考や情報処理の流れを理解していないと、選択肢を前にして手が止まりやすかったはずです。
今後もこの傾向が続くと考えられ、情報Ⅰは“軽視できない要注意科目”として位置づけられていきそうです。
英語・国語は明暗が分かれる展開、処理スピードが鍵に
英語は、同じ教科内でも評価が割れました。
リーディングは前年より取り組みやすく、「最後まで読み切れた」という声が出やすい内容だった一方、リスニングは情報量が多く、集中力の差がそのまま得点差につながりやすい構成でした。
結果として、英語全体では得点の振れ幅が大きくなっています。
国語は全体的に難度が上昇しました。
文章量の多さが最大の特徴で、現代文・古文・漢文いずれも時間配分に苦しんだ受験生が多かったと考えられます。
「丁寧に読む力」だけではなく、「捨て問を見極める判断力」がより強く問われた試験でした。
数学・社会・理科は科目ごとの差が顕著、選択の影響が拡大
数学はⅠAとⅡBCで傾向が分かれました。
数学ⅠAは思考力重視の問題が多く、典型パターンで押し切れなかった一方、数学ⅡBCは比較的安定しており、ここで点数を回復できた受験生も少なくありません。
社会科目では、日本史・地理・公共系がやや取りやすかった反面、世界史はやや厳しめの結果となりました。
基礎知識だけでなく、資料や設問文の読み取り精度が得点を左右しています。
理科は“差が最も激しいゾーン”です。
基礎科目は全体的に高得点が狙いやすかった一方、専門科目では物理が大幅に難化し、突出して厳しい結果となりました。
その対極にあるのが化学で、比較的得点しやすく、選択科目によって明確な有利・不利が生まれた年だったと言えるでしょう。
総合得点で見ると、2026年は確実にシビアな年
6教科型の総合平均点を見ると、理系・文系ともに前年を下回っています。
特に理系は下げ幅が大きく、主要科目での失点が積み重なりやすい構成でした。
2026年共通テストは、「苦手を作らないこと」よりも、「どこで点を取り、どこで割り切るか」という戦略性がより重要になった試験だったと言えます。
情報Ⅰは大幅に点が下落、対策不足がそのまま結果に直結
2026年共通テストで最もインパクトが大きかった科目の一つが情報Ⅰです。
予想平均点は 56点(満点100点) と、前年の 69.26点 から 14点もの大幅ダウン となりました。
新課程科目として定着し始めたとはいえ、実際の問題は「用語を覚えていれば解ける」レベルではなく、思考の流れを正確に追えるかどうかが問われる内容でした。
アルゴリズム的な考え方や論理構造を理解していないと、選択肢の絞り込みすら難しかった受験生も多かったはずです。
この結果を見る限り、情報Ⅰは今後も平均点が安定しにくい科目となりそうで、事前にしっかり演習しているかどうかが大きな分かれ目になりそうです。
英語と国語は真逆の動き、英語は分かれ道・国語は総崩れ気味
英語は分野ごとの差がはっきり出ました。
英語リーディングは 予想平均64点(前年差+6点) と、前年の 57.69点 から上昇しています。
文章の構成が比較的素直で、「最後まで読み切れた」と感じた受験生も少なくなかったでしょう。
一方で、英語リスニングは 予想平均56点(前年差-6点)。
前年の 61.31点 から下がっており、音声情報の多さと集中力の維持が大きな壁になりました。
その結果、英語全体では「リーディングで稼げた人」と「リスニングで崩れた人」の差が広がりやすい展開となっています。
国語はより深刻です。
200点満点での予想平均は 116点 と、前年の 126.67点 から 11点ダウン。
内訳を見ると、現代文は 71点/110点、古文は 21点/45点、漢文は 25点/45点 と、どの分野も決して楽ではありませんでした。
文章量の多さが際立ち、「最後まで処理しきれなかった」という声が出やすい構成で、共通テストらしいスピード勝負がさらに強まった印象です。
数学・社会・理科は科目選択が命運を分ける結果に
数学ではⅠAとⅡBCで明暗が分かれました。
数学ⅠAは 予想平均48点(前年差-6点) と厳しめ。一方、数学ⅡBCは 55点(前年差+4点) とやや持ち直しています。
ⅠAで苦戦し、ⅡBCで取り返した受験生も多かったでしょう。
社会科目は比較的安定しており、
世界史探究は 60点、日本史探究は 63点、地理探究は 62点。
公共・倫理は 62点、公共・政治・経済は 64点 と、極端な難化は見られませんでした。
理科は差が最も激しい分野です。
基礎科目では、物理基礎 35点、化学基礎 29点、生物基礎 38点 と高めでしたが、地学基礎は 28点 とやや低調でした。
専門科目になると差はさらに拡大します。
物理は 44点(前年差-15点) と大きく落ち込み、2026年共通テスト屈指の難関科目となりました。
一方、化学は 57点(前年差+12点) と取りやすく、生物 54点、地学 46点 と続きます。
総合型で見ると、
2026年は理系 606点/1000点、文系 609点/1000点。
前年(理系636点・文系621点)と比べると、全体的に得点が伸びにくい年だったことがはっきり分かります。
まとめ
2026年共通テストは、予想平均点の推移を見る限り、全体としてやや難化した年だったと言えます。
特に主要科目や新課程科目では、単なる暗記では対応しにくい問題が増え、処理力や思考力の差が結果に直結しやすい構成でした。
一方で、科目によっては前年より得点しやすい分野もあり、「どこで稼ぎ、どこで割り切るか」という戦略の重要性がより高まっています。
今年の結果は、来年以降の共通テスト対策を考えるうえでも重要なヒントになります。
平均点の上下だけで一喜一憂せず、傾向を正しく読み取ることが次の一歩につながるでしょう。
