さくらみこと黒井しば――かつて“しばみこ”として人気を博した二人の名前が、近年では「不仲」「絶縁」といったキーワードとともに語られています。
なぜ、あれほど仲の良かった二人が、突然姿を見せなくなったのか。
その背景には、GTA5での海外バズ、所属事務所の垣根、数字の格差、運営の思惑など、複数の要因が複雑に絡み合っているとされています。
本記事では、二人の関係がどのように変わっていったのか、その経緯やファンの間で広がった噂、そして「本当に絶縁してしまったのか？」という核心に迫りながら、しばみこ騒動の全貌を整理していきます。
黒井しばとさくらみこの関係に注目が集まった理由とは？
二人の関係を語るには、まずはスタート地点に話を戻す必要があります。
2018年、黒井しばさんは「にじさんじSEEDs 2期生」として、さくらみこさんは「ホロライブ0期生」としてデビュー。それぞれ別の箱から活動を始めたものの、思わぬ形で距離を縮めたのが、共通の遊び場となった『GTA5』でした。
2019年1月に初めてコラボが実現すると、その相性の良さに視聴者は一気に沸騰。
“しばみこ”という愛称まで定着し、「ゆるゆるバイトRP」「新婚旅行RP」など人気企画を次々と展開し、当時としては破格の盛り上がりを見せていました。
SNS上でも互いを明るくいじり合ったり、配信を宣伝し合ったりと、事務所の垣根を越えた“本物の友情”を感じさせる関係だったのは、ファンなら誰もが覚えているところでしょう。
交流が突然途絶えた理由は？消えたコラボと広がる違和感
しかし、順調に見えた関係に徐々に変化が訪れます。
2019年後半頃からコラボの頻度が減りはじめ、2020年に入る頃には、まるで約束したかのように二人の交流が完全に途絶えてしまいました。
「忙しくなっただけ？」
「それとも何かあったのでは？」
そんな疑問がファンの間で強まったのは自然な流れと言えるでしょう。
不仲説の火種──2019年10月6日の“あのツイート”
二人の関係について語る上で、必ず話題に上がるのが2019年10月6日の黒井しばさんの投稿。
ホロライブ全体ライブを控えたタイミングで黒井しばさんがTwitterに
「みこおへんじして 一回でいいからおへんじして」
と書き込んだのです。
表面上は“連絡がつかなくて焦っている”だけにも見えますが、ファンの多くは
「これはただ事じゃないのでは？」
と受け止めました。
なぜなら、公の場で呼びかけるという行為は、裏でまったく連絡が取れない状況を想像させるからです。
このツイートをきっかけに、「無視されているのでは？」という推測が一気に広まり、火種が一気に燃え上がってしまいました。
公式の説明は“すれ違い”だが、それだけでは片付かない理由
後にさくらみこさん側から「ライブ前の混乱やDiscordの不調による行き違いだった」との説明があり、実際に返信や謝罪のやり取りも確認されています。
しかし、ここで収束しなかったのがファン心理の難しいところ。
この頃を境に、“さくらみこ側が過去のしばみこ関連アーカイブを非公開にした”という噂が掲示板を中心に浮上。
あくまで噂にすぎないものの、「なぜ今？」というタイミングだったため、疑念をさらに強める結果となりました。
アーカイブが非公開になるのは、多くの場合 “表に出したくない理由がある時”。
それが誤解であっても、視聴者の勘ぐりを招くには十分すぎました。
こうして「単なる行き違い」「気まずいだけ」では説明しきれない空気が生まれ、
次第に“絶縁状態なのでは”という極端な解釈にまで発展していったのです。
さくらみこと黒井しば、なぜすれ違ったのか？──“絶縁説”の背景にあるGTA5の影
かつて強い絆で結ばれていた二人の関係に、どこから亀裂が入り始めたのでしょうか。
その核心にあるのは、皮肉にも二人を結びつけた代表的タイトル『GTA5』だったと言われています。
2019年夏、さくらみこさんのGTA5配信が海外圏で大ブレイク。
いわゆる“海外バズ”によって同時視聴者5,000人超えを連発し、ホロライブが成長期へ突入する中、みこさんは一気にトップ層へ躍り出ます。
この急激な成長が、二人の間に“数字の差”という残酷な現実を生み出してしまいました。
当時の黒井しばさんは、中堅VTuberとして安定した人気を持ちながらも、同時視聴者は1,000人前後。
一方でみこさんは数万人規模の箱の主力枠へと駆け上がり、運営からの期待や戦略の中心に置かれていきます。
もし、このタイミングで運営側が
「今後は数字の大きいタレントとのコラボを優先」
という方針を示していたとしたら──シビアですが、VTuber業界では十分あり得る話です。
かつて“底辺同士”と笑い合った二人の距離が、いつの間にか埋められないほど広がってしまったのは、ビジネス構造そのものが変わってしまったからなのかもしれません。
成功がもたらした“選択”──コラボ中断の裏にある事情
さくらみこさん自身が誰かを切り捨てるタイプだとは思いづらいものの、ホロライブの看板として活動する以上、個人の感情よりも“箱の方針”を優先しなければならない場面は多かったはずです。
海外戦略、箱内コラボ、企業案件……
スケジュールが分単位で埋まる中、にじさんじ所属の黒井しばさんとコラボする“余白”は自然となくなっていきました。
決定的なのは、数字面ではしばみこコラボも十分人気があったこと。
“数字は悪くないのに、なぜ続かなかったのか？”
という疑問が残ることで、余計にファンの想像を掻き立ててしまいました。
その結果、
「運営同士の調整が難しかったのでは？」
「数字と箱の事情で自然消滅したのでは？」
といった憶測が根強く残ることになります。
雪解けは訪れたのか？──2024年現在も続く“沈黙”
年月を経た今、二人に再び交わりはあるのか。
答えは非常にシンプルで、現時点で目立った交流は一切ないということです。
黒井しばさんの3Dお披露目の際も、ファンからは
「みこちは祝福コメントを出す？」
という期待が上がっていましたが、結果は沈黙のまま。
あまりにも“無反応”が続くことで、むしろ意図的に距離を保っているような印象さえ漂っています。
みこさんはホロライブの中心的存在として大型プロジェクトに追われ、
しばさんはFF14を軸に独自のスタイルを確立。
お互いが確固たる立ち位置を得た今、再び交差する理由が見当たらないのかもしれません。
ファンの分断と、“過去形”になった友情
この状況に対する受け止め方も、界隈で真っ二つに割れています。
にじさんじ側では
「数字で切られた」
という冷ややかな見方が目立ち、
ホロライブ側では
「お互いの住む世界が変わっただけ」
という現実的な意見が主流です。
ただ、一番胸に刺さるのは、本人たちがすでに“過去の思い出”として整理してしまっている可能性が高いこと。
2019年、黒井しばさんが言った
「しばみこは仲良しだから変わらない」
という言葉。
あれは本心だったのか。
それともファンを安心させるための、優しい嘘だったのか。
今となっては誰も確かめようがありません。
“奇跡のような時間”はなぜ失われたのか
VTuber業界は、運営方針・権利関係・数字の評価が複雑に絡み合う世界です。
仲の良さだけでは維持できない関係がある──
それが二人の歩んだ道の象徴なのかもしれません。
箱の壁も、数字の壁も笑い飛ばしていたあの頃。
けれど今は、名前を口にすることすら難しい。
もし今の業界構造で出会っていたなら、最初からコラボすら実現しなかった可能性すらあります。
そう考えるほどに、短い期間で燃え上がった“しばみこ”の時間は、本当に奇跡のような瞬間だったのでしょう。
まとめ
仲良しコラボで多くの視聴者を魅了したさくらみこと黒井しば。
しかし、2019年後半を境に交流は途絶え、SNSの発言やアーカイブ非公開の動きが憶測を呼び、やがて「絶縁説」として語られるようになりました。
そこには、GTA5による人気急上昇や数字格差、運営の判断、業界全体の流れなど、単純な不仲だけでは語れない背景があった可能性が高いと考えられます。
現在、表向きの関係改善は見られないものの、ファンの中では今も“あの頃のしばみこ”を忘れられずにいる人が多いのも事実。
二人がいつか笑って再会できる日を願いながら、これからもそれぞれの活躍を見守っていきたいところです。
