月のそばにある明るい星は何なのか。
ふと空を見上げてみて、そんな風に思うことはありませんか?
星座は、古来から季節や時間を図る指標として生活に根差したものでした。
しかし、現在では星座を見ることすらほとんどない人のほうが多いと言えるでしょう。
ですが、そんな現代だからこそ、星を見上げる時間を大切にしたいものです。
そこで、今回の記事は『月のそばにある横の明るい星は何?近くに見える星座や惑星は金星・木星・土星・火星?』を特集してみたいと思います。
【この記事でわかること】
・月のそばで見える星や季節ごとに見える星座や惑星を解説
・月のそばで見える星が季節ごとに異なる理由
月のそばにある横の明るい星は何?季節ごとに見える星座や惑星を解説!(金星・木星・土星・火星)
月のそばにある横の明るい星は、季節や年により変わります。
なので、一概にはっきりとは言えません。
ですが、主にこの時期だと見られる星座や惑星があるので、春・夏・秋・冬と順を追って見ていきたいと思います。
春
春は金星とプレアデス星団が接近して見られることがあります。
また、赤い一等星のアルデバランも近くにあります。
時期:春から初夏
方角:西
たとえば2020年4月1日の西の空は、
引用元:中日新聞Web
金星とプレアデス星団が急接近するのを見ることができます。
また、2023年には、火星が宵に西の高い空にみられました。
春によく見られる星座をピックアップ
・こぐま座(北極星:Polaris)
・おおぐま座(北斗七星:Big Dipper)
・春の大三角形
などが挙げられます。
【こぐま座(北極星)】
こぐま座は北の空に輝く7つの明るい星で構成される星座です。
北極星(Polaris)を含むため、星座の位置を特定するためにしばしば使用されるようです。
引用元:こぐま座|88星座図鑑
上記画像のように、こぐま座の「くまの尾」の方向を辿ると、北極星があり、ひときわ明るいです。
【おおぐま座(北斗七星)】
おおぐま座は、ひしゃくの形ををした北斗七星がおおぐまのしっぽの部分でひときわ目につきます。
引用元:おおぐま座|88星座図鑑
上記の「ひしゃく」の水を汲む部分をずっと辿ると、北極点にあたるので、こぐま座を探す目印になります。
【春の大三角形】
春の大三角形は、三つの明るい星座を結んだ三角形のパターンです。
南東から南西の空にかけてみることができます。
春の大三角形は三つの明るい星、
・うしかい座アークトゥルス(Arcturus)
・おとめ座のスピカ(Spica)
・しし座のデネボラ(Denebola)
を結ぶトライアングルのことを言います。
中でもうしかい座のアークトゥルスはオレンジ色の巨星で、春の夜空で特に目立ちます。
夏
今年の夏は土星が見ごろでした。
上記のように8月下旬と、8月上旬も、今年は見ごろだったようですね。
あと、年によっては、木星も良く見えることがある、とのこと。
夏によく見られる星座をピックアップ
・夏の大三角形
・さそり座(アンタレス:Antares)
【夏の大三角形】
・こと座のベガ(Vega)
・わし座のアルタイル(Altair)
・はくちょう座のデネブ(Deneb)
によって描かれる「夏の大三角形」は、宵の時間の上空にキレイに見えます。
引用元:夏の大三角と星座|88星座図鑑
上記画像にあるように、天の川を挟んで東西に輝くベガとアルタイルは、日本の七夕伝説の織姫と彦星として有名ですね。
【さそり座(アンタレス)】
さそり座には多くの明るい星が含まれていますが、その中でも「アンタレス」(Antares)は特に有名です。
引用元:さそり座|88星座図鑑
夏の南の空の低い位置にあるので、そこで一番目につく赤い星を見つけると良いでしょう。
秋
秋も土星と木星が見ごろのようです。
焼津天文科学館によると、
「この秋(2023年)は、明るい2つの惑星が見ごろです」
「午後8時の空では、土星は9月から12月中旬頃まで、木星は10月中旬から翌年3月中旬頃まで見頃になります」
とあります。
秋によく見られる星座をピックアップ
・ペガスス座(秋の大四辺形)
・カシオペア座
【ペガスス座(秋の大四辺形)】
ペガスス座は南の空から西の空にかけて見える星座です。
秋の大四辺形とは、アンドロメダ座のアルフェラッツ(Alpheratz)とペガスス座の胴体にあたる三つの星を結ぶ四角形です。
引用元:秋の大四辺形|88星座図鑑
【カシオペア座】
最も輝いているのは「シェダル:Schedar」と「カファ:Caph」です。
カシオペア座は、北極星や北斗七星を含むおおぐま座の反対側に位置します。
なので、北極星を探す目印となり、探しやすいです。
引用元:カシオペヤ座|88星座図鑑
カシオペア座には、星雲や銀河も含まれており、特に「カシオペア座銀河」が有名です。
冬
今年の冬は、月が金星と木星に接近したようです。
画像を見ると、
引用元: 国立天文台
2月ごろに、西の空で見えたようですね。
また、南の空には火星が見えたようです。
引用元:国立天文台
上記画像用に、火星は天頂(頭の真上)近くで見えたようですね。
冬によく見られる星座をピックアップ
・冬の大三角形
・冬の大六角形(ダイヤモンド)
【冬の大三角形】
「冬の大三角形」は、
・こいぬ座(プロキオン:Procyon)
・オリオン座(ベテルギウス:Betelgeuse)
・おおいぬ座(シリウス:Sirius)
からなる三角形です。
引用元:冬の大三角と星座|88星座図鑑
南の空から西の空にかけて、見ることができます。
【冬の大六角形(ダイヤモンド)】
六つの星座にある一等星、
・おうし座(アルデバラン:Aldebaran)
・オリオン座(リゲル:Rigel)
・おおいぬ座(シリウス:Sirius)
・こいぬ座(プロキオン:Procyon)
・ふたご座(ポルックス:Pollux)
・ぎょしゃ座(カペラ:Capella)
を結んでできる六角形のことを俗に「冬のダイヤモンド(大六角形)」と言います
引用元:冬の大六角と星座|88星座図鑑
冬はもっとも星空がよく見えるので、ぜひいろんな星や惑星や星座を探してみてください。
以上、季節ごとに良く見える惑星や星座の紹介でした!
月のそばにある横の明るい星が季節によって見え方が違うのはなぜ?
見え方が異なる要因は、大きく分けて二つ
・地球の軌道
・夜空の観測位置
によることが大きいと言えます。
地球は楕円形の軌道を周回し、太陽からの距離が変化します。
そのため、季節ごとに夜空の星座の配置に影響を与え、月が見られる方向や明るい星座が変わることがあります。
以上のような理由で、月のそばに見える明るい星の位置が季節によって変わると言えるでしょう。
まとめ
今回は『月のそばにある横の明るい星は何?近くに見える星座や惑星は金星・木星・土星・火星?』を特集しました。
月のそばにある明るい星は、季節や時間によって異なることがわかりました。
ですが、季節や時間によって異なるからこそ、星座のようにそれぞれの味わいがあるのだと思います。
この記事を読んで、星空をみる機会が増えるきっかけになれば、幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!